...大殿様が一喝して御卻(おしりぞ)けになった時も...
芥川龍之介 「邪宗門」
...――「卻(かへ)つて并州(へいしう)を望めば是(これ)故郷」と支那人の歌つたのも偶然ではない...
芥川龍之介 「本所両国」
...之を以てイエスの熱心を賞揚すると同時に彼の思想の未だ猶太思想の旧套を脱卻する能わざりしを憐む...
内村鑑三 「聖書の読方」
...忘卻は、人間の救ひである...
太宰治 「お伽草紙」
...自分のあらゆる幸福を相次いで卻(しりぞ)けてしまった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...病身この景物に対すれば卻て一層の悲愁を催す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...炎暑九月に入りて卻て熾なり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...卻て書巻に親しむ...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...夜熱之ガ為ニ卻テ炎々タリ...
永井荷風 「申訳」
...(マルガレエテに敬意を表して卻(しりぞ)く...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...これまでも日本人の一部は近代の隣国を間卻しては居なかつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...「滅二卻心頭一火亦涼」と云つた火定(くわぢやう)の僧の覚悟は...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...卻て邦人の職工と労働者とを駆逐し去つたのである...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...日本の墓のやうに陰気でなくて卻て哀情が深い...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...私達は冒険の積りで来て卻て何の事も無いのに安心しながら...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...間卻山東兵乱事...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...無心卻看有所拠...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...行行向北卻逢春...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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