...春の日ながをひもすがら讀むいにしへの歌の卷(まき)...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...二三本の玉卷芭蕉は月光を受けて劍の如く光つてゐた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...從つて之れを神代卷の神々に當てはめるのは正しい意義を忘れてしまつた後代の人々の假托であることも云ふまでもあるまい...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...雲は斜にその半腹を帶のごとく卷きて...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...スカマンドロス渦卷きて大海原に引き去らむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...今は明らかに知れて居る分が二十卷ばかり殘つて居る...
内藤湖南 「平安朝時代の漢文學」
...筋金入りの襟卷を卷いてゐると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その痩せた首筋に卷き付いた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一つ二つ不思議なことがある」「?」「幅は卷いても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「眞上から肩口へかけて喉笛を刺して居る不思議な手際だ」平次も舌を卷いて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...赤井主水の首を卷き返すと打つて變つた優しい調子で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...籐の卷きやう間違ひもありません」杵太郎は平然として説明するのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...かすかに細卷きのうすけむりがかすめた薫りが殘つてゐるやうな...
長谷川時雨 「春」
...新しい紙卷の煙草はながい間の魅力であつた...
林芙美子 「なぐさめ」
...それをはじめから一卷として世に問うたものらしい...
堀辰雄 「「鎭魂曲」」
...卷末の用意周到なる索引は...
本多靜六 「大植物圖鑑」
...ピンカートンの水陸旅行全集七卷六二三頁)ベーリング・グールドの「奇態な遺風」に蒙昧の人間が數本の抗に皮を張つた小屋をそここゝ持ち歩いて暫し假住居した時代は建築に深く注意をせなんだが世が進んで礎をすえ土臺を築くとなれば...
南方熊楠 「人柱の話」
...蟒のはとぐろを卷いて行つたんだからひどいよ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
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