...しかし幽霊が出るって言ったのは磯(いそ)っ臭い山のかげの卵塔場(らんとうば)でしたし...
芥川龍之介 「海のほとり」
...そのうちに海軍の兵曹上(へいそうあが)りの男が宵のうちから卵塔場に張りこんでいて...
芥川龍之介 「海のほとり」
...一口に墓地と云ふよりも卵塔場(らんたふば)と云ふ気のしたものだつた...
芥川龍之介 「本所両国」
...一口に墓地というよりも卵塔場という気のしたものだった...
芥川龍之介 「本所両国」
...福壽院の卵塔場、小松宮別邸、眞崎稻荷と逃げまはつて、十時頃に白髯をわたつた...
心猿 「九月朔日」
...其処は寺の卵塔場になっていて樫や楓・椿などの木が雑然と繁っていた...
田中貢太郎 「狐の手帳」
...新一は時どきその垣根の破れを潜って卵塔場へ遊びに往くことがあるのでよく案内は知っていた...
田中貢太郎 「狐の手帳」
...往くともなしに寺の卵塔場の中へ入って往った...
田中貢太郎 「狐の手帳」
...新一はその夕月の光で脚下を見ながら寺の卵塔場の中へ入って往った...
田中貢太郎 「狐の手帳」
...新一はその魚の骨のようなものをじっと見詰めていたが何か思いついたのかそのまま卵塔場を出て...
田中貢太郎 「狐の手帳」
...それに鼠取を入れて卵塔場の中へ持って往った...
田中貢太郎 「狐の手帳」
...卵塔場の中へ紛(まぎ)れ込んで姿を消してしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは一つの卵塔場(らんとうば)でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...』(卵塔場の天女)『汽車はもう遠くの方で...
中島敦 「鏡花氏の文章」
...卵塔場(らんたうば)に嬰子(やや)の襁褓(むつき)ほしたるなど...
樋口一葉 「たけくらべ」
...卵塔場(らんたふば)に嬰兒(やゝ)の襁褓(むつき)ほしたるなど...
樋口一葉 「たけくらべ」
...大方卵塔場の新仏の提灯でゞもあらう...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...専らここの卵塔場をば興趣深いものにおぼえてゐる...
正岡容 「山の手歳事記」
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