...ここで直ぐ料理に掛けるのが即吟(そくぎん)で...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...即吟の一首を書いて与えた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...即吟の下拵(したごしら)へに取蒐(とりかゝ)つてゐる向(むき)もあるらしいと聞いてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...――これは嬉野温泉での即吟だが...
種田山頭火 「行乞記」
...夜おそく湯へゆく、途上即吟一句、――・水音に蚊帳のかげ更けてゐる七月三日晴、これで霖雨もあがつたらしい、めつきり暑くなつた...
種田山頭火 「行乞記」
...夜は十日会の月次例会、集まつたものは樹明、冬村二君に過ぎつ(マヽ)たが、しんみりとした、よい会合だつた、ことに折からの時雨がよかつた、時雨らしい音だつた、樹明君の即吟に、三人(ミタリ)のしぐれとなつた晩でといふ一句があつた、まことにみたりのすべてであつた、別れる前にあまり腹が空いたので(といつて食べるものを売るやうな店は近くにないので)白粥を煮て、みんなで食べた、おいしかつた、とろ/\するやうな味はひだつた、散会したのは十二時近く、もうその時は十一日の月がくわう/\とかゞやいてゐた...
種田山頭火 「其中日記」
...即吟一句を与えて追っ払った...
種田山頭火 「雑記」
...ただ当時の記念としてここにその即吟を書き残してみた...
牧野富太郎 「カキツバタ一家言」
...ただ当時の記念としてここにその即吟を書き残して見た...
牧野富太郎 「植物記」
...二月十一日には、小石川音羽蓮光寺に喇叭の円太郎を掃墓して、春風や屋根に草ある朱き門三月廿九日は、ただ只管に平和ぞ恋しく、ありし日の寄席景情を偲べばとの前書下に、初席や梅の釣枝太神楽春の夜や花籠二つ鞠の曲春の夜の囃子の中の米洗ひやがて四月十三日と五月廿五日と、二ど焼かれた私たち一家は、羽後山村へ、ランプの村に起臥四ヶ月、折柄の月明には、佗びしき朽縁に端坐して、佗居うたた木村重松おもふ月風悲し重松ありしころの月と諷ひ、同じころ、現三笑亭可楽と、角舘町に於る、寄席芸術に関する講演に赴いて、偶々席上にて旧著『円朝』へ題句を求められた砌りには、東京(ふるさと)の寄席の灯遠き夜長かなと、即吟した...
正岡容 「寄席風流」
...この返事には即吟一句を書いて送つた...
室生犀星 「巷の子」
...是に向かって即吟(そくぎん)に...
柳田国男 「木綿以前の事」
...名歌などがそう即吟でできるものではございません...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??