...僕が即今あらん限りの物を抛(なげう)って...
有島武郎 「片信」
...自咲(わらふ)一炉焼二返魂一早梅香動出二前村一即今欲レ問三年別 十月桃花終不レ言(ものいはず)と...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...(安すぎる)愛情を去れ、好悪を捨てよ、因果無人、即今如是如是...
種田山頭火 「一草庵日記」
...――即今無――とある...
種田山頭火 「行乞記」
...たゞ即今の当念に生きろ!身辺整理...
種田山頭火 「其中日記」
...まさに一刀両断すべし、前後際断、即今に徹すべし...
種田山頭火 「其中日記」
...右等件々即今の御急務と存じ奉り候...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...その後を松平隠岐守即今日の久松伯爵家が貰ったので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...というのは、時に感じては、逸早くメイン・マストへ攀(よ)じ上って、出鱈目の口上を口走るが、その出鱈目のうちに、驚くべき天気予報を感知したのが駒井船長でありまして、今日は無事であること、明日は降るであろうこと、曇るであろうこと、または即今、南の方から低気圧が捲き起ること、北の方の潮の色が変っていること、そういうことが出鱈目の口うらのうちに含まれているのみならず、彼の音声の変化だけでも、気象に合わせて科学的に考慮してみると、経緯度ごとに音節の変調を来たしているやに見える...
中里介山 「大菩薩峠」
...即今目前孤明歴々地聴者...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...四十余年の長い間作者に接近した私としては、禅の即今に通じ、道元禅師の今日一日の行持に通じ、耶蘇の空飛ぶ鳥の教へに通ずる永遠の現在らしいものを生れながらにして身に著けてゐた人だと思ふ外はない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...その詩は、漸去非人界、即今歸上天、破蓑與破笠、止置寺門前...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...即今の時勢は士であれ町人であれ百姓であれ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...仏教的表詮(ひょうせん)で「即今」というのと同じ意味なのであります...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...存在するのは即今の連続のみで...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...「このもの」を「即今」に持つと...
柳宗悦 「民藝四十年」
...この受取り方を「即今の受取り方」と呼んでもよい...
柳宗悦 「民藝四十年」
...直観は即今に見ることである...
柳宗悦 「民藝四十年」
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吸わせる やはり野に置け蓮華草 上流階級
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