...僕が即今あらん限りの物を抛(なげう)って...
有島武郎 「片信」
...自咲(わらふ)一炉焼二返魂一早梅香動出二前村一即今欲レ問三年別 十月桃花終不レ言(ものいはず)と...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...(安すぎる)愛情を去れ、好悪を捨てよ、因果無人、即今如是如是...
種田山頭火 「一草庵日記」
...即今無だから!私のつけた辛子漬(カラシヅケ)はうまい...
種田山頭火 「行乞記」
...即今の這是だ、参...
種田山頭火 「其中日記」
...まさに一刀両断すべし、前後際断、即今に徹すべし...
種田山頭火 「其中日記」
...右等件々即今の御急務と存じ奉り候...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...その後を松平隠岐守即今日の久松伯爵家が貰ったので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...というのは、時に感じては、逸早くメイン・マストへ攀(よ)じ上って、出鱈目の口上を口走るが、その出鱈目のうちに、驚くべき天気予報を感知したのが駒井船長でありまして、今日は無事であること、明日は降るであろうこと、曇るであろうこと、または即今、南の方から低気圧が捲き起ること、北の方の潮の色が変っていること、そういうことが出鱈目の口うらのうちに含まれているのみならず、彼の音声の変化だけでも、気象に合わせて科学的に考慮してみると、経緯度ごとに音節の変調を来たしているやに見える...
中里介山 「大菩薩峠」
...旧日重陽日、伝レ杯不レ放レ杯、即今蓬鬢改、但愧菊花開、北闕心長恋、西江首独回、茱萸賜二朝士一、難下得二一枝一来上、人世悲懽自不レ同、莫三将二一様一看二西風一、今朝憶著茱萸賜、幾箇州白髪翁、独在二異郷一為二異客一、毎レ逢二佳節一倍思レ親、遥知兄弟登レ高処、遍挿二茱萸一少二一人一、秋葉風吹黄颯颯、晴雲日照白鱗鱗、帰来得レ問二茱萸女一、今日登レ高酔二幾人一、萸如二蠅子攅レ頭赤一、酒似二鵞児破レ殻黄一、饋レ我真成両奇絶、為レ君大酔作二重陽一、手種二茱萸一旧井傍、幾回春露又秋霜、今来独向二秦中一見、攀折無三時不二断腸一、我邦の学者達はこれら詩中の茱萸を以てグミと解釈しているが、これはトンデモナイ間違である事は既に上に書いた通りである...
牧野富太郎 「植物記」
...殊に即今諸藩のやり口を見ていれば...
三好十郎 「斬られの仙太」
...即今の時勢は士であれ町人であれ百姓であれ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...殊には即今諸藩のやり口を見ていれば...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...即今の塩田真(しん)さんである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...仏教的表詮(ひょうせん)で「即今」というのと同じ意味なのであります...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...前後を持たぬ即今なのであります...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...存在するのは即今の連続のみで...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...「このもの」を「即今」に持つと...
柳宗悦 「民藝四十年」
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