...危うい崖道も、来た時よりはらくに過ぎて、湯川近くに二日前の写生を続けた...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...最初私がこの観音の灰燼(かいじん)に帰しようとする危うい所をお扶けしようとした一念が届いて...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...これでは公主の命が危ういと言った...
寺田寅彦 「自由画稿」
...銀簪で眼を突いて危ういところを免(まぬか)れたことがありました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...俺の危ういところを助けたり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...危うい梯子を登り...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これも危ういところで...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...――それはまったく危うい瞬間のことであったし...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...危ういところを(のが)れましたが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...思えば危うい限りだった小柳生の城も――天慶(てんぎょう)以来つづいて来た柳生ノ庄七千石の領土も――ために...
吉川英治 「剣の四君子」
...「この恩知らず! 先に、この呂布が、轅門(えんもん)の戟(ほこ)を射て、危ういところを、汝の一命を救ってやったのに、それに酬いるに、わが軍馬二百余頭を、張飛に盗ませるとは何事だ...
吉川英治 「三国志」
...危ういかな、盲進して、孔明の本陣へ、突入してしまったのである...
吉川英治 「三国志」
...「――危うい哉(かな)...
吉川英治 「三国志」
...新奇の政を布(し)くは危うい因(もと)を作ろう...
吉川英治 「三国志」
...危ういと思っても...
吉川英治 「新書太閤記」
...危ういとは、何をさして?」「このたびの、御縁組でございまする...
吉川英治 「新書太閤記」
...自分の心が危ういのだ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...ぼくの一家はその頃じつに危うい淵にあったというほかはない...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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