...南面(みなみおもて)の室(へや)に豊雄をあげた...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...それに反して南面舊街道の溪谷から見上げるか...
近松秋江 「箱根の山々」
...母屋(おもや)の南面の雨戸だけ残して...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...永正六年には公条邸の南面に水門を掘らしめ築山をも造った...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...吟味聞役の遠江守は南面...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...正面だけでも半リーグ(約半里)以上もある建物が岩山の南面の半ばを蔽いつくし...
久生十蘭 「新西遊記」
...中央の室に南面された院のお席に向き合って太政大臣の座があった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...南面する素敵な場所に汝の礎を動くなと固めたのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...南面の八帖には炉を切った...
山本周五郎 「山彦乙女」
...それと背中合せに南面して...
吉川英治 「上杉謙信」
...近侍旗本のひしひしと詰め合った南面のお幕屋に着席している...
吉川英治 「剣難女難」
...いわんや、南面して、天下の覇業(はぎょう)を行わんなど、思いもよらぬ夢でしょう...
吉川英治 「三国志」
...行(ぎょう)をみだし、法に反(そむ)く者は立ちどころに斬って捨てん」彼は――そう云い終ると、踵(きびす)をめぐらし、緩歩(かんぽ)して、南面した...
吉川英治 「三国志」
...常に南面南出の本能を持っている...
吉川英治 「三国志」
...全部をこの西南面の崖にそそいでいたのではなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...田(た)ノ尻(じり)とよぶ高地の東南面に...
吉川英治 「新書太閤記」
...南面して、皇居を作り奉らん」「やよ、左右の大臣...
吉川英治 「平の将門」
...大殿中層南面に造られた...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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