...中禅寺湖をかこむ外輪山の南面...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...ドクロが荘子に向かって己れのたのしみは南面王にも真似は出来まいといって大気焔をあげている...
辻潤 「だだをこねる」
...插画は、前版の「書斎の窓から」、「門の前」、「蛙声」「勿来関跡(なこそせきあと)」「嫩草山(わかくさやま)」をぬき、「恒春園南面」、「門」、「鍬取りて」を加え、他は旧による事にしました...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...恰も南面すれば北狄怨み...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...南面して行くとホザいたその僭越が憎い! おれは忠義道徳を看板にするのは嫌いだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...南面もしくは西面はこの通りなだらかな美しい景色であるのに北側には怖るべき威圧と陰惨との面影があること...
中里介山 「山道」
...南面ではそう厚くはないけれど...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...見上ぐれば殿上南面の中央に垂れさせられた御簾を挾んで...
羽田亨 「賢所御神樂の儀」
...急に南面の方が物騒がしくなった...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...そうして南面の正門をこそ...
柳宗悦 「民藝四十年」
...昔の首邑の東南面を防護するかのように併列しているのみか...
柳田国男 「海上の道」
...近辺の村落が一つとして山の南面の日向(ひなた)に就(つ)いて家をなしていないものがないに反して...
柳田國男 「地名の研究」
...座敷は丘の端に南面していて...
山本周五郎 「やぶからし」
...もとより南面して天下の覇業を行わんなどという望みは...
吉川英治 「三国志」
...行(ぎょう)をみだし、法に反(そむ)く者は立ちどころに斬って捨てん」彼は――そう云い終ると、踵(きびす)をめぐらし、緩歩(かんぽ)して、南面した...
吉川英治 「三国志」
...南面の濡れ縁に立ち...
吉川英治 「私本太平記」
...しかもなほその廣大な原野は全帶にかすかな傾斜を帶びて富士を背後におほらかに南面して押し下つて來てゐるのである...
若山牧水 「樹木とその葉」
...なほしかもその廣大な原野は全體にかすかな傾斜を帶びて富士を背後におほらかに南面して押しくだつて來てゐるのである...
若山牧水 「樹木とその葉」
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