...二重橋を這入(はい)った正面の御玄関からぐるりと廻って南面したところの御玄関先ということに決まりました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...常の御所の南面に於て...
太宰治 「右大臣実朝」
...その法庭の南面に板縁があり...
太宰治 「地球図」
...南面して巍然(ぎぜん)たる円柱を繞(めぐ)らせて聳(そび)え立っているのでしたが...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...この診療室は南面してい...
外村繁 「日を愛しむ」
...先づ南面の壁上に掛れる金縁の大額を説明して曰く...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...南面もしくは西面はこの通りなだらかな美しい景色であるのに北側には怖るべき威圧と陰惨との面影があること...
中里介山 「山道」
...南面東隅のみが剥落のためか不分明なばかり...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...見上ぐれば殿上南面の中央に垂れさせられた御簾を挾んで...
羽田亨 「賢所御神樂の儀」
...南面(みなみおもて)には...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...先刻から南面の蔀(しとみ)をすっかり下ろさせてあったので...
堀辰雄 「ほととぎす」
...中央の室に南面された院のお席に向き合って太政大臣の座があった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そうして南面の正門をこそ...
柳宗悦 「民藝四十年」
...昔の首邑の東南面を防護するかのように併列しているのみか...
柳田国男 「海上の道」
...南面呉にそなえた...
吉川英治 「三国志」
...常に南面南出の本能を持っている...
吉川英治 「三国志」
...田(た)ノ尻(じり)とよぶ高地の東南面に...
吉川英治 「新書太閤記」
...南面した山の中腹に鳳來寺がある...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
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