...卒爾(そつじ)ながら尋ねて見た所がその侍の答へたは...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...あるいは卒爾(そつじ)として喜び...
井上円了 「おばけの正体」
...卒爾(そつじ)ながらと途(みち)を訊いたのがこの親切なヴァン・ポウル氏で...
谷譲次 「踊る地平線」
...卒爾(そつじ)ながらお身たちは...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...駕を出て「卒爾ながら――」一木は...
直木三十五 「南国太平記」
...「卒爾(そつじ)ながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...「山路に踏み迷って、ことの外難渋いたす、近頃卒爾ながら、せめて熱い湯など所望いたし度(た)い」「それは気の毒、暫(しば)らく御待ち下され」中からは手燭を取って、五十左右(そう)の総髪の武家、形ばかりの木戸を開けて慇懃に迎えました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...関東のさる藩の禄をはむものでございますが、……卒爾ながら、手前主人の名の儀は……」「ははあ」「なにとぞ、御容赦くださるよう」きっと顔をあげ、必死な目つきで、「お聞きすみ願われましょうか」顎十郎は、あっさりとうなずいて、「いや、いかにも承知しました...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...牛山警視総監閣下訣別に際して卒爾ながら一言御挨拶を述べさせて頂きます...
久生十蘭 「魔都」
...「卒爾(そつじ)ながら灯びは民家にあるものより大きくはございませんか...
室生犀星 「玉章」
...卒爾(そつじ)ながら暫く休ませて頂けまいか」そうたのむと...
山本周五郎 「日本婦道記」
...すべて卒爾(そつじ)に書いた杜撰(づざん)無用の文字のみであるのに赤面する...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...卒爾(そつじ)いたしました...
吉川英治 「大岡越前」
...卒爾(そつじ)なことを口走り給うな...
吉川英治 「三国志」
...卒爾(そつじ)を謝して...
吉川英治 「三国志」
...最前の卒爾(そつじ)をふかく詫びて...
吉川英治 「新書太閤記」
...卒爾(そつじ)でござるが――」と...
吉川英治 「親鸞」
...門弟どもの卒爾(そつじ)は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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