...百姓根生の染み込んだ卑劣な態度をどんなに憎んだことだらう...
新井紀一 「怒れる高村軍曹」
...生活の不充實から來る倦怠を辛うじて逃げる卑劣な手段として...
有島武郎 「幻想」
...然しそれは最も卑劣な行為と言はねばなりません...
伊藤野枝 「新らしき婦人の男性観」
...私はあなたがたに、私こそ地上にかつてあった謀叛人のなかの、もっとも大なる、もっとも卑劣な、もっとも忘恩的な謀叛人であることを告白せざるを得ない者であります」ロンドン塔のなかで、このような人間的弱点と卑屈の痛ましい披瀝が展開されている間に、一方エリザベスは白宮殿の奥深くに、ひっそり閉じこもっていた...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...わしより卑劣なやつらばかりだ!』ってんで...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...なんて卑劣なかたなんでしょう! よくもそんなことをおっしゃいますわね!』そして恐ろしくぷりぷりして出て行ったが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...卑劣な仕業(しわざ)だということ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...卑劣な生きかたとは違うらしい...
林芙美子 「新版 放浪記」
...これは卑劣な利慾心だけではじめた仕事じゃない...
久生十蘭 「黒い手帳」
...自分なら卑劣な計画を止められる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...卑劣なビンセント卿だった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...(a)善良なルカヌスはあの卑劣なネロに裁判されましたが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それは卑劣な行為に条件はないが...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...やっきとなって卑劣な術策を弄(ろう)する人たちにも...
山本周五郎 「山彦乙女」
...ただ卑劣な武士よと...
吉川英治 「篝火の女」
...恥しらず、涙のねえやつ、卑劣なやつ、恩しらず、そんなのは犬畜生とみて卑(いや)しむ」「単純だな」「だが先生...
吉川英治 「私本太平記」
...もしお身が卑劣な手を構えて...
吉川英治 「新書太閤記」
...浅ましくもまた、卑劣な賊めら...
吉川英治 「宮本武蔵」
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