...支配階級の「滅公奉私」の卑しむべき行為はアンドレ・モーロアの『フランス敗れたり』を一読する者のただちに痛感するところである...
石原莞爾 「戦争史大観」
...心を卑しくするの最も卑しむべきはいうまでも無いことである...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...おとよさんの行為は女子に最も卑しむべき多情の汚行(おこう)といわれても立派な弁解は無論できない...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...卑しむべき痴呆(ちほう)の臭いがした...
梅崎春生 「風宴」
...あゝ戮力を待つて成立し得べき道徳は卑しむべき哉...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...禽獸の卑しむべきを知りて...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...美しい態度も表情も卑しむ気になった...
田山花袋 「蒲団」
...卑しむに堪へたるかれらの機能に対して...
富永太郎 「警戒」
...浜町の方にては川向(かわむこう)の地を卑しむことあたかも新橋芸者の烏森(からすもり)を見下すにぞ似たりける...
永井荷風 「桑中喜語」
...人のいやがる小説家と世の卑しむ妓女(ぎじょ)との野合(やごう)...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...この愛すべき雲助をかの卑しむべき折助と混同する奴さえある...
中里介山 「大菩薩峠」
...それから神尾の家風を卑しむようになっている...
中里介山 「大菩薩峠」
...最も卑しむべき動物は百姓だ――これには強圧を加えるよりほかに道はないと...
中里介山 「大菩薩峠」
...人の物質慾を卑しむといふわけではなく...
牧野信一 「村のストア派」
...「幸福」を天才、高貴、愛嬌の一種とする見方、「不幸」をなにかみにくい、日の目をおそれる、卑しむべきもの、一言でいえば憫笑すべきものとする見方は、きわめて深くおれの心に根ざしているのだから、もしおれが不幸であるとしたら、おれはもうおれ自身を尊ぶことができなくなってしまうだろうと思う...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...鞍(くら)や鐙(あぶみ)を置くことくらい卑しむべきことはないので...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...卑しむべきでもない...
吉川英治 「折々の記」
...ただ末世に至って真の精神を忘れ形式に拘泥して卑しむべき武士道を作った...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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