...他人の飲酒をいちがいに卑しむ心持は起らなかった...
有島武郎 「星座」
...禽獸の卑しむべきを知りて...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...卑しむべき欺瞞(ぎまん)である...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...卑しむことはできませぬ」「それで――」左源太は...
直木三十五 「南国太平記」
...せめて、わし一人でも、他人のせぬ、同志の卑しむ、金儲けをしようとおもう...
直木三十五 「南国太平記」
...浜町の方にては川向(かわむこう)の地を卑しむことあたかも新橋芸者の烏森(からすもり)を見下すにぞ似たりける...
永井荷風 「桑中喜語」
...況んや当今の教育英学を尊んで漢学を卑しむ...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...○遊芸の師匠にして長唄手踊何でもござれでやらかすは五もくの御師匠さんとて人の卑しむ処なり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...こういう悪酒を作って売り出させようとする手段を卑しむのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...卑しむべきことだとも考えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分で自分を卑しむ事ばかりだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...卑しむ色の見えけるにや...
樋口一葉 「軒もる月」
...その言葉を口にする人を卑しむべき人に貶め...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...勘定を卑しむ風のできたのは何時頃からかは知らぬけれども...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...自分はその卑しむべき行爲の果實ではあり度くなかつたし...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...互にその卑しむ心を知り合つてゐる丈で満足して...
アルベエル・サマン Albert Samain 森林太郎訳 「クサンチス」
...鞍(くら)や鐙(あぶみ)を置くことくらい卑しむべきことはないので...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ただ末世に至って真の精神を忘れ形式に拘泥して卑しむべき武士道を作った...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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