...神の審判の座に対して卑しい敗残者である...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...だいたい根性が卑しいからでもあるが...
種田山頭火 「其中日記」
...愛のない不潔な行為や卑しい肉欲にたいする嫌悪(けんお)...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その中でばかり生きてゐるために卑しいと一寸見做しがたくなつてゐる奴が珍しくない...
中原中也 「生と歌」
...卑しい笑いを笑っております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いつもの卑しい眼尻の皺も...
久生十蘭 「金狼」
...燃やしてしまうほか何の役にも立たない枯れた葡萄の蔓!ベルナアルさんは沈黙の戒律を破ったために修道院で一番卑しい仕事を課せられているのだった...
久生十蘭 「葡萄蔓の束」
...そんな卑しいことは考へるなツと...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...寧ろ重々卑しいが...
牧野信一 「蝉」
...卑しい田舍訛(いなかなまり)を朋輩に哂(わら)はれはしないかと氣遣つた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...卑しい私と成ったのも...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...卑しい田舎(いなか)でお育ちになっていることももったいないことと思っておりましたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...九州に二十年も行っておりました卑しい私どもを知っておいでになるとおっしゃる京のお方様...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...口で忠義立をする程卑しいことはありませぬ...
森鴎外 「假名遣意見」
...「おお人間とは何という卑しい・またあさましい・ものであろう! その人間性より上にあがらない限りは!」(二の十二末尾)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あの卑しい手段・あの苦肉の策・などは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ほんの一瞬のことであるが、ごく卑しい、殺意に似たその表情は、忘れることのできないものであった...
山本周五郎 「山彦乙女」
...「あなたを恋してはじめて私の卑しいすべてが私をさいなみ初めました」と告白するその鼻が...
夢野久作 「鼻の表現」
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