...その村(むら)の小高(こだか)い崖(がけ)の半腹(はんぷく)に建(た)って居(お)り...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...三里の余も離れた陸地は高い山々の半腹から上だけを水の上に見せて...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...……きっとこの崖の半腹にありましょうよ...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...数十丁隔たりたる山の半腹に火の玉がかかっている...
井上円了 「おばけの正体」
...山の半腹以上にも及ぶ處あり...
大町桂月 「沖の小島」
...相馬の餘脈の上に半腹以上をあらはす...
大町桂月 「妙義山の五日」
...前面に見上ぐる半腹以上の形は殆んど何の変りもない...
高浜虚子 「富士登山」
...雲は斜にその半腹を帶のごとく卷きて...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...一山の半腹を縫つた細い路を私は歩いて居た...
田山録弥 「百日紅」
...草庵と云ふのは山の半腹を横に掘り込んだ洞窟である...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...あの見附の附近には大雨の後などにはよく土手の半腹が墜落するのを見る...
長塚節 「教師」
...四人の冒険者が懸崖の半腹にある...
夏目漱石 「それから」
...少しずつ登ってようよう半腹(はんぷく)に来たと思う時分に...
正岡子規 「くだもの」
...あの山の半腹の遠い岨道(そばみち)にさえ935色々な衣裳の彩色が光って見える...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...半腹に鳳山亭としたる四阿屋(あずまや)の簷(のき)傾きたるあり...
森鴎外 「みちの記」
...真暗三宝(まっくらさんぼう)駆け出(いだ)した,それから土堤の半腹まで往き...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...山の半腹に仮小屋(かりごや)を作りておりしころ...
柳田国男 「遠野物語」
...それが半腹を過ぎるとほとんど全部...
柳田国男 「雪国の春」
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