...その村(むら)の小高(こだか)い崖(がけ)の半腹(はんぷく)に建(た)って居(お)り...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...私は汽車の中でなだらかな斜面の半腹に林檎(りんご)畑を後ろにしてうずくまるように孤立するフランセスの家を考えていた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...丘の半腹なる酒店の前に車を停めて見るに...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...……きっとこの崖の半腹にありましょうよ...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...数十丁隔たりたる山の半腹に火の玉がかかっている...
井上円了 「おばけの正体」
...切立ったような山の半腹にあるので...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...此處(こゝ)よりはその半腹を登り行く白衣(はくい)の行者さへ見ゆと言ふなる御嶽の姿も...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...一山の半腹を縫つた細い路を私は歩いて居た...
田山録弥 「百日紅」
...見上げる半空(はんくう)には崢(そうこう)たる一峰(ぽう)が半腹(はんぷく)から微(ほの)かに春の雲を吐いている...
夏目漱石 「草枕」
...四人の冒険者が懸崖の半腹にある...
夏目漱石 「それから」
...四人の冒険者が懸崖(けんがい)の半腹にある...
夏目漱石 「それから」
...峰の半腹(はんぷく)で...
夏目漱石 「二百十日」
...心あてに見し處は少くも半腹位の高さなるべきをそれを麓といふべきや疑はしく候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...「心あてに見し」ところは少(すくな)くも半腹(はんぷく)くらいの高さなるべきを...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...駅は山の半腹なり...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...9530もう谷や半腹や平地が青くなって来る...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...真暗三宝(まっくらさんぼう)駆け出(いだ)した,それから土堤の半腹まで往き...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...それが半腹を過ぎるとほとんど全部...
柳田国男 「雪国の春」
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