...腹の袋から半巾(ハンケチ)を出し...
芥川龍之介 「河童」
...すると娘はシク/\泣きだして半巾(ハンカチ)で顔を覆(おほ)つてばかりゐる...
犬養健 「愚かな父」
...暫くして上げた顔のところに正夫は半巾(はんけち)を出した...
田山録弥 「磯清水」
...小婢(こおんな)にみやげの折詰二箇(ふたつ)半巾(はんかち)に包んで片手にぶら下げて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...半巾(はんかち)を持った左の手をわが胸に当てゝ居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...半巾(はんけち)で握って引金を引けば...
野村胡堂 「音波の殺人」
...風呂敷ほどの絹半巾(きぬはんけち)を鼻からまいて...
長谷川時雨 「明治座今昔」
...こらへ性もなくたか子は顏に半巾をあてた...
林芙美子 「或る女」
...女つて云ふものは良人や子供の臺石にならなきやならないの?」子供の半巾を脣へ持つて行くと...
林芙美子 「或る女」
...その婦人がふいと半巾(ハンカチ)を取りだして顔にあてがったのを私は認めた...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...半巾(ハンケチ)で顏を押へてゐる事もあつたが...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...無闇に半巾で汗を拭いた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...何時の間にか半巾を顏にあてゝ泣いてゐた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...机の下から発見した半巾(ハンカチーフ)ね...
山下利三郎 「誘拐者」
...サックの上から新しい半巾(ハンケチ)で包んで恭(うやうや)しく徳市に渡した...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...まるで一枚の半巾(ハンカチ)でも飛んで来るように...
吉川英治 「旗岡巡査」
...紳士は洋服のかくしから半巾(ハンカチ)を取り出した...
吉川英治 「松のや露八」
...絹半巾(きぬハンケチ)を丸めて早速の猿轡(さるぐつわ)とし三階へ駈け上った...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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