...男の代用教員なんか可成(なるべく)採用しない方針らしいですから...
石川啄木 「漂泊」
...可成重いものだから遠方である筈はない...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...可成重大に考えたのも無理ではない...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...県会議員選挙に立候補してお蔭で借金へ毎月可成(かなり)とられるので閉口...
太宰治 「虚構の春」
...この家族全部で連作した一つの可成(かな)り長い「小説」を...
太宰治 「ろまん燈籠」
...可成り遠うございますな...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「幻想」
...土方も、近藤も可成り前、故郷を離れた切りだったから、新撰組の近藤、土方、若年寄という大役の近藤として、郷土の人々に逢うのは、誇(ほこり)であった...
直木三十五 「近藤勇と科学」
...ますます平気になって可成り...
直木三十五 「死までを語る」
...可成り親しかったお俊と甚七は...
直木三十五 「新訂雲母阪」
...可成り感動(かんどう)して作品(さくひん)を讀む事が出來(でき)ます...
南部修太郎 「三作家に就ての感想」
...そこは町からも可成(かな)り離れてゐて...
「處女作の思ひ出」
...可成(な)りな生活難(せいくわつなん)にとらはれてしまつた...
南部修太郎 「夢」
...依て病氣見舞の人は可成は勝手にて饗應し返すべし...
福澤諭吉 「養生の心得」
...可成りはつきりと描かれ...
牧野信一 「月評」
...あなたの感傷の夢だらうとばかり思つてゐたんだが……」僕はこの頃机に頬杖を突いて山ばかりを眺めてゐるよ――そんな風な可成り長い手紙を私は若い友達の鶴巻と銀原へ書いたのであつたが...
牧野信一 「武者窓日記」
...と云ふのが僕の家は可成りの資産家で次男に生れた僕にも一生の生活には決して困らない丈けの分前がある所から大学を出は出たが...
村山槐多 「殺人行者」
...山岳に關する東西の文獻が可成り整頓して集められてゐるのを...
吉江喬松 「山岳美觀」
...森三左衛門可成(よしなり)...
吉川英治 「新書太閤記」
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