...現にストリントベリイなどは自然主義時代とその以後とに可成(かなり)かけ離れた作品を書いてゐます...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...男の代用教員なんか可成(なるべく)採用しない方針らしいですから...
石川啄木 「漂泊」
...が幸にも細田氏はあの駅を下りて私の方とは反対の側に行ったところなんですけれども駅から二丁ばかりのところにあって可成(かな)り大きな家を構えて居りました...
海野十三 「三角形の恐怖」
...実は可成気拙いものになっていた...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...可成立派なお社(やしろ)が建ててあったのを覚えている位のものである...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...其の時の二両は可成な金であるから...
田中貢太郎 「幽霊の衣裳」
...可成り遊戯的であって...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...此あたりの家々皆叺をつくるとて筵おり繩を綯ふ長繩の薦ゆふ藁の藁砧とゞと聞え來これの葦邊に湖畔には櫟の木疎らにならびたり布雲に叢雲かゝる近江の湖あさ過ぎくればしき鳴くや鵙比叡辻村來迎寺森可成墓冷かに木犀かをる朝庭の木蔭は闇き椰の落葉や志賀の舊都の蹟は大津町の北數町にして錦織といふ所に在り...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...それは可成り鋭い発見力と...
南部修太郎 「現代作家に対する批判と要求」
...私の體(からだ)としては可成り無理な努力が自然に疲れを誘はずにゐなかつた...
「處女作の思ひ出」
...可成に新奇で鮮新な發明であつた特種のスタイルなども...
萩原朔太郎 「青猫」
...あの頃の身邊は可成賑やかだつた...
萩原朔太郎 「田端に居た頃」
...「二人とも可成りだらしがなかつたわよ...
牧野信一 「熱海へ」
...Fといふ可成り有名な歌舞伎役者のあとを慕つて...
牧野信一 「淡雪」
...可成り露骨な言葉で話してゐた...
牧野信一 「毒気」
...彼のイライラした気持が可成強いやうにも見ゆるが...
牧野信一 「若い作家と蠅」
...こんどの船も可成(かな)りの借金をして出したのですから――鰯が隣村の網の目へかかったときに...
室生犀星 「不思議な魚」
...可成(よしなり)は...
吉川英治 「新書太閤記」
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