...あの娘なしには半日も――午砲(どん)! までも生きられない...
泉鏡花 「薄紅梅」
...翌日も午砲が鳴るまで一緒に寢てゐた上に...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...僕の京都の午砲のことを書きたいと思つたのだ...
竹久夢二 「砂がき」
...電車の停留所さへ毎日違ふ京都の街に一秒二秒を爭ふ正確な午砲の必要が何處にあらう...
竹久夢二 「砂がき」
...東京の午砲(どん)につゞいて横浜の午砲...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...直ぐ横浜の午砲を聞く...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...午砲(どん)が鳴ったんで驚いて下宿へ帰った...
夏目漱石 「三四郎」
...故に無事なるものは午砲を聞きて昼飯を食ひ...
夏目漱石 「人生」
...臍(ほぞ)を噬(か)んでいる胸元を貫くような午砲(ごほう)の響(ひびき)...
二葉亭四迷 「浮雲」
...結い了う頃は最う午砲(ドン)だけれど...
二葉亭四迷 「平凡」
...午砲は、君、悠長のシンボルそのものだけぢやないか……」「いや、僕は、さうでもないな!」と、私は云つた...
牧野信一 「環魚洞風景」
...午砲(どん)を聞いたら如何だらう...
牧野信一 「環魚洞風景」
...うつかり午砲などに出遇へば屹度飛びあがるに違ひないんだ……」「何にしても...
牧野信一 「環魚洞風景」
...午砲(ドン)が聞えたら警察に自首して出ろ...
夢野久作 「暗黒公使」
...十二時の午砲(ドン)を聞きますと同時に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...昨日の正午――すなわち大正十五年の十月の十九日の午砲(ドン)が鳴ると殆ど同時に物の美事に爆発したのだ……ナアニ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...その時一隅に畠を耕していた足立儀作(仮名六〇)が午砲と同時に看護婦が昼食を報ずる声を聞いて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...午砲(ドン)じゃないか...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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