...その腸(わた)を二升瓶に貯える...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...味噌汁に五升芋とヤマベを入れて煮たる汁を喰す...
関寛 「関牧塲創業記事」
...一升近く飲んでそのまま其処に酔倒れて...
田山花袋 「蒲団」
...一升弐百円だつて言ふぢやないか...
永井荷風 「買出し」
...八升炊きの釜の重さは...
中里介山 「大菩薩峠」
...升屋には一体どんな化物が出るんだ」平次はようやく真面目になります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...角の酒屋から一升取つて來ますから」お靜は斯(こ)んなコツまで心得てゐるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一升壜(びん)もさげてゐた...
林芙美子 「浮雲」
...米の一升でもくれたらいいのに...
原民喜 「小さな村」
...「あのほんのこれ少しで失礼ですが、どうか楽屋の皆さんで召し上がって下さい」よっぽど、今夜の出来映が気に入ったのだろう、お酒を一升、お煮しめを添えて女主人がそれへ差し出した...
正岡容 「小説 圓朝」
...一升でも二升でもたくさん取りてえのはきまってたこんだ...
三好十郎 「おりき」
...角樽は一升入りであった...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...錦糸は市川団升の門下で久しく粂八に揉まれただけに芸は確か...
山本笑月 「明治世相百話」
...米一升が六十円になったという...
横光利一 「夜の靴」
...「だってお前、おれが一度仕事に行った浜町の砂利場にゃ、平気で一升賭(がけ)をする奴があるぜ」「醤油をか?」「そうよ、一升賭をしちゃ、きっとペロリとやって、そいつに勝たれてしまうんで、誰でも相手にしねえっていうくらい、評判になっている男があるんだ」「おかしいな、それで生きてるかい」「何ともありゃしねえ、毎日砂利場か、深川の佐賀町河岸へ荷揚げに出て来るから確かなものさ」「嘘だろう、どう考えても、醤油を一升も飲みゃ死ぬ筈だ」「だッて、現在、生き証拠があるんだから為様(しよう)があるめえ...
吉川英治 「醤油仏」
...つかつておしまひなさるとまたあとからお金入れへはいつて居升のネ...
若松賤子 「黄金機会」
...わたしも中(なか)/\はたで気が揉(も)め升...
若松賤子 「黄金機会」
...かあさま悦(よろこ)び升(ます)かネ...
若松賤子 「黄金機会」
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