...一升二升では呼気(いき)が少し臭くなる位なもの...
石川啄木 「刑余の叔父」
...一人が一升壜(びん)を下げて...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...一人が一升瓶一本ずつを擁して...
太宰治 「酒の追憶」
...夕方、敬君来庵、一升樽さげて...
種田山頭火 「其中日記」
...――三十銭 梅一斤五十銭 ラツキヨ一升二十五銭 鯖一尾七月十日曇――雨...
種田山頭火 「松山日記」
...蓋自戰於升始也...
内藤湖南 「支那歴史的思想の起源」
...内儀のお蔦は一年孤閨(こけい)を守った上、親類方の相談で、支配人をしていた、主人の義理の甥由兵衛に娶合(めあわ)せ、升屋の身上は、小揺ぎもなく立って行きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...珍らしく一升ブラ下げて行って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一升(ビドン)五法(フラン)のオオ・ド・コロオニュだの...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...祖父は三人前として二升ばかり酒を注文して...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...又銭(ぜに)さえあれば町に出て一寸(ちょい)と升(ます)の角(すみ)から遣(や)るのも易(やす)いが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...三升亭小勝と名人上手は続々とあらわれいで...
正岡容 「小説 圓朝」
...負けたらお前さん一升奢るんだぜ」売られた喧嘩...
正岡容 「寄席」
...五升瓶(がめ)の大きさの卵一つを与え...
南方熊楠 「十二支考」
...粂八去った後の三崎座は、笑燕、錦糸が大看板、新升、力枝、紀久八その他の若手で奮闘、あるとき錦糸の亭主が挨拶に来ているとも知らず、皮肉屋の伊東橋塘「女役者は縁日の金魚さ、集まったところは綺麗だが、一疋(ぴき)ずつ選りだすと、鼻が曲っていたり、目玉が飛び出していたり、取るとこはないよ」に亭主苦い顔、しかし荒っぽい男役に扮して勇敢に活躍した女役者は、この一座を最後として、今はその面影も夢まぼろし...
山本笑月 「明治世相百話」
...つかつておしまひなさるとまたあとからお金入れへはいつて居升のネ...
若松賤子 「黄金機会」
...子供の眼(め)につく美麗(きれい)なおもちやが沢山に飾つて有升(ありまし)た...
若松賤子 「黄金機会」
...パツタリ父に出逢(であ)ひ升た...
若松賤子 「黄金機会」
便利!手書き漢字入力検索