...(雹(ひよう)は夏ありその弁(べん)こゝにりやくす)地の寒(かん)強(つよ)き時は地気(ちき)形(かたち)をなさずして天に升(のぼ)る微温湯気(ぬるきゆげ)のごとし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...僕たちが焼酎を一升飲んでグウラグラになった...
太宰治 「女類」
...一升瓶(いっしょうびん)をさげて初夏の郊外を歩き廻った...
太宰治 「フォスフォレッスセンス」
...袂の中から升(ます)のしきりへ肘(ひじ)をついている左の腕をそのまま背中へ廻しているので...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...今日の行乞所得米 一升四合銭 九銭也五月十五日曇...
種田山頭火 「行乞記」
...一升借りてきて一杯やつてゐるところへ樹明君来庵...
種田山頭火 「其中日記」
...米五ン合の豆一升(しょう)...
壺井栄 「二十四の瞳」
...一升五合」(南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう))というのを繰返し繰返し唱えたことも想い出す...
寺田寅彦 「箱根熱海バス紀行」
...酒ならば一升五合も入るべき黒塗り革製の弾薬入れであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...「明神様の宵祭か――一升提げて来るんでしたな...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その時分、白米の價(あたひ)が、一等米圓に七升一合、三等米七升七合、五等米八升七合...
長谷川時雨 「日本橋あたり」
...馬鹿を言ひたい――古里の両親に――千も万も馬鹿を言ひたい……千も万も馬鹿を吐鳴りたい……只何とはなしに……こんなにも元気な親子三人がゐて一升の米の買へる日を数へるのは何と云ふ切ない生きかただらう...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...小倉のは米一斗袋に三升詰めたくらいにダブダブしていた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...その拙なる者は九升七合に計り込むことあり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...三升・三津五郎では話も...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...升屋の会合はたいそう厳重なもので...
山本周五郎 「風流太平記」
...彼は升屋の怪剣士が石黒半兵衛だと気づいたときから半兵衛がなにを決意しているか...
山本周五郎 「風流太平記」
...又は土一升に金一升の処に居ながら何商売も持たぬように見えるシモタ家の裏二階なぞに...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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