...おまけにその黒い岩は千仭の谷の上に首を出してゐるのです...
江南文三 「佐渡が島から」
...どうも千仭の谷底へ落ちているとは思われない...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...左へは行けず、右は千仭の谷也...
大町桂月 「妙義山の五日」
...一郎の素朴な感嘆と共に、私にも新しく蘇った感動があり、思わず口を開いて大声に歌うと言うより呶鳴った歌が、「箱根の山は、天下の険、函谷関もものならず」それから暫く考えていて、うろ覚えに、「千仭の谷、万丈の崖」とやったが、後はまるで出て来ない...
田中英光 「箱根の山」
...後でちゃんとしたこの歌詞を調べてみたら、「箱根の山は、天下の険、函谷関も物ならず、万丈の山、千仭の谷、前に聳え後(しりえ)に支う...
田中英光 「箱根の山」
...それこそ下を見れば眼の廻るような暗い千仭の谷底に...
田中英光 「箱根の山」
...しかしその水までは何百尺あるかほとんど計り知れない千仭の谷底であった...
吉川英治 「剣難女難」
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