...『一体(たい)これは何誰(どなた)かしら……』心(こころ)は千々(ちぢ)に乱(みだ)れながらも...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...魔は我が胸に重(かさな)りきて夢は千々に砕かれる...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
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伊良子清白 「孔雀船」
...あけぼのはなやまし、月かげはすべていとはし、日はすべてにがし、切なる戀に醉ひしれてわれは泣くなり、龍骨よ、千々に碎けよ、われは海に死なむ...
アルテュル・ランボオ 上田敏訳 「醉ひどれ船」
...私は千々に乱れた胸を一生懸命に落ちつけようと努めながら...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「無駄骨」
...証書面の借り主は名前も筆跡もまさしく千々岩安彦...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...千々岩君(さん)の立身もこれぎりになりますから...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...千々岩(ちぢわ)は突然参謀本部よりして第一師団の某連隊付きに移されつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...自己――千々岩安彦が五尺の躯(み)まず破れおわらんずる心地(ここち)せるなり...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...鳥が鳴く、東の国に行き向い、千々の心を、尽しつつ荒びなす、醜(しこ)の醜臣(しこおみ)打ち払い、功業(いさお)立てなむ真心は、霞と共に大空に立渡りける「よう、よう」と一人が、叫んだ時、君不見(きみみずや)、方今天下転変の状内外上下都失倫(すべてみちをうしなう)「ちぇすとうっ」「舞うぞ」と、叫んで、有村が、影の閃く如く、座の真中へ出た...
直木三十五 「南国太平記」
...千々子さまだけは例外だが...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...二台所見物に行った賢夫人と千々子さまが...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...千々子の白い馬一今年は寒流がどうとかして...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...千々子さまのほうへも...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...千々子さま程度の出来では...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...シュラー氏と千々子さまの間できめられることで...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...心は、千々に、迷って、迷った...
正岡容 「寄席」
...月見れば千々(ちぢ)に物こそ悲しけれ我身一つの秋にはあらねどといふ歌は最も人の賞する歌なり...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
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