...それで十分であると見きはめをつけたかの如く...
有島武郎 「水野仙子氏の作品について」
...樹明君から来信、私が酒を買ひ、君が下物を持つてくることになつた(酒代は、ありがたや、句集代を樹明君が保管してゐてくれたので、十分、十分、十分である)...
種田山頭火 「行乞記」
...第一のかつ最高の実有は存在すると結論せしめるに十分であるからである...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...昔のギリシャかローマに何かそれに類する「禁戒」「タブー」「物忌(ものい)み」といったようなものがあったのではないかという疑いをおこさせるには十分である...
寺田寅彦 「ピタゴラスと豆」
...鯨のみえるという見込みはもう十分である...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...一つの火花で十分である...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...午前零時三十分である...
中谷宇吉郎 「アラスカ通信」
...紙の襖で十分である...
中谷宇吉郎 「防寒戸」
...さらにカトリック的解釈を不十分であるとする...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...単独で十分であるにもかかわらず...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...対象の見方を我々に与えるのに十分である...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...たとへ他人の苦が八分で自分の苦が十分であるとしても...
正岡子規 「病牀六尺」
...その土壌の豊度に比べればなお極めて不十分であるけれども...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...然もそれに關して思辨し得るために十分であるやうに現在の社會との類似を含んでゐる...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...彼の天性の温和を証拠だてるにはなお不十分であるとしても...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...こんなのは愛情の証拠として不十分である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...又部分訳は古典の精神気魄を伝うる上に於いて不十分である...
矢内原忠雄 「読書と著書」
...吉岡方の人たちを激昂させるに十分であるのに...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索