...札幌に学んでいることすらも清逸の家庭にとっては十二分の重荷であるのを清逸はよく知っている...
有島武郎 「星座」
...「生きて」という字が活躍して十二分の働きをしておるとは申されません...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...三十二分の一混血児と云う風に...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...帝国党の候補者には十二分の援助を与よ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...そうして著者に対しては十二分の反抗心を蓄えながら作物だけは大いに利用しようとした処に...
中里介山 「生前身後の事」
...おのおのが十二分の興を尽して...
中里介山 「大菩薩峠」
...十二分の憎悪と嘲笑を浴びせたところ...
中里介山 「大菩薩峠」
...十二分の同情をもって入口をあけてやると...
中里介山 「大菩薩峠」
...地球は十二分の一だけ廻っている...
中谷宇吉郎 「宇宙旅行の科学」
...壇上の博士は時計の秒針を覗き込みながら今正に片手を挙げて九時十二分の合図をしようとする...
久生十蘭 「魔都」
...十時五十二分の上り...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...(3)一インチの十二分の一...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「盗まれた手紙」
...埋葬を十二分の一だけ加え...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...他(かれ)十二分の標緻(きりょう)なしといえども持操貞確...
南方熊楠 「十二支考」
...――そのお気持もわかるでしょう?九時四十二分の上りで立つので...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...十分十二分の御期待が出来ている事と存じます...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...奉天駅の印象五竜背温泉を午前八時三十二分の汽車で立つた私は...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...合戦としては十二分の捷(かち)を占めて...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索