...皮匣(かわご)に幾つともなく...
芥川龍之介 「運」
...上女房――御匣殿(みくしげどの)・尚侍(ないしのかみ)・二位三位の典侍(すけ)・禁色をゆるされた大臣の女・孫――の眉と...
上村松園 「眉の記」
...無線七宝(しちほう)の宝玉匣(たまばこ)...
内田魯庵 「犬物語」
...形(かたち)匣階(はこばしご)のごとし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...浦島子は期に背きて、玉匣を開き、火遠理ノ命は豊玉昆売の言に背きて、鵜葦草の産殿を伺い、これに由りて、神女と永久に、離別せざる可からざるに、至りしこと、これ類似の第十一点なり...
高木敏雄 「比較神話学」
...然るに浦島説話の玉匣は...
高木敏雄 「比較神話学」
...仙台の新聞に「パンドラの匣(はこ)」という長篇小説を書いているが...
太宰治 「十五年間」
...伯母さんは抽匣へ燐寸をしまひながら火に誘はれて焼け死んだ虫たちの後生のためにお念仏をとなへる...
中勘助 「銀の匙」
...あそこの抽匣(ひきだし)に鍵かけて収めて置くからもう大丈夫よ...
原民喜 「恐怖教育」
...小さな秘密の抽匣(ひきだし)がついている...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...上の抽匣の底を探ッて...
広津柳浪 「今戸心中」
...紙匣(はりぬきばこ)や...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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牧野富太郎 「植物一日一題」
...後西院(ごさいゐん)天皇の生母御匣局(みくしげのつぼね)の妹である...
森鴎外 「椙原品」
...中から朱い匣(はこ)があらわれた...
吉川英治 「三国志」
...なお沈香の銘木で作った匣(はこ)に塩浸(しおびた)しとした張飛の首を封じ...
吉川英治 「三国志」
...貴様がボーシュレーからそいつを取り返したんだな? ……匣か? いやそれにしちゃあ小さすぎる……何んだ品物ァ……云えッ……』黙ってしまった様子にジルベールが白状しないと早くも見て取ったルパンはジロリと物凄い眼を向けて...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
...ワリニャーニは十字架の木の聖匣を持って天蓋の下に立ち...
和辻哲郎 「鎖国」
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