...純金の匙(さじ)をおもちゃにしています...
芥川龍之介 「河童」
...一しよにアイスクリイムの匙(さじ)を取つた...
芥川龍之介 「舞踏会」
...茶わんと匙(さじ)とを食卓にかえして...
有島武郎 「或る女」
...及び匙の役をつとめる最も奇妙な代物である...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...その儘匙(さじ)をおいてしまつた...
薄田泣菫 「茶話」
...しまいには大尉も到頭匙(さじ)を投げてしまった...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...たちまち不味(まず)そうに匙(さじ)を捨てて...
谷譲次 「字で書いた漫画」
...大きい方がやがて壺の中から一匙(ひとさじ)の砂糖をすくい出して自分の皿の上へあけた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...夕月を銀の匙かと見て思ふ我が脣も知るもののごと夕月を銀の匙と迄は或は感じ得るかも知れない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...匙(さじ)を投げた形になってしまった...
平林初之輔 「誰が何故彼を殺したか」
...バター半斤の割合にて能く掻混ぜカルワイセージ茶匙一杯バニラ精少しを加え手にて能くこね展し棒にて延ばし一寸位の円さに打抜き前の如くに焼くなり...
村井弦斎 「食道楽」
...それを肉挽で挽いて別にブラウンソース即ちバター大匙一杯を溶かしてメリケン粉大匙一杯を黒くなるまでいためてスープを大匙三杯に罎詰(びんづめ)のトマトソース一杯入れて塩胡椒で味をつけたソースを今の肉へ混ぜて生玉子を一つ入れて...
村井弦斎 「食道楽」
...別にジャガ芋二斤を湯煮(ゆで)て水気を切ってそのまま火にかけておいてすっかり水気の去った時裏漉(うらご)しにして鍋へ入れてバター大匙一杯、塩小匙一杯、玉子の黄身一つとそれだけ入れて火にかけてよく攪(か)き廻(まわ)します...
村井弦斎 「食道楽」
...チョコレートのホンザーはチョコレート一斤に砂糖を九十目水を大匙五杯入れて四十分間弱い火で煮ますが水の中へ滴(た)らしてみて餡のように固まるのが度合(どあい)です...
村井弦斎 「食道楽」
...別に玉葱一つとニンニク少しと生姜(しょうが)一つを細かく切ってバターでよくいためてその中へメリケン粉大匙二杯とカレー粉中匙一杯とを入れてよく混ぜながら炒付(いりつ)けてスープ一合を注(さ)してよく混ぜ合せます...
村井弦斎 「食道楽」
...第十四 チーストースは摺(す)り卸(おろ)したチース大匙二杯とバター中匙一杯と玉子の黄身一つへ砂糖小匙一杯入れて芥子(からし)を小匙二杯と塩胡椒少しとを加えて能(よ)く混ぜて煉ってトースパンへ蒲鉾形(かまぼこなり)に塗付けてテンピの中でおよそ十五分間焼きます...
村井弦斎 「食道楽」
...屋根裏の黒い梁には、舊い家具や、藥草の束や、木の匙や、豚の燻肉や、また古網などがさがつてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...匙(さじ)を投げたから...
吉川英治 「松のや露八」
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