...このことは蒸留によって得た液体の少量を茶匙に入れてローソクの上で熱してその蒸気に炎のついた紙小片に触れさせることによって判る...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...「科学的怪談! 蟹寺博士もついに匙(さじ)を投げる...
海野十三 「○○獣」
...茶匙に二杯ほど無理強いに飲み込ませたものでした...
薄田泣菫 「初蛙」
...医者が匙(さじ)をなげてから...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...「もういいか?」匙(さじ)ですくってやるのを...
徳永直 「冬枯れ」
...泡匙の穴よりもっと小さな穴が無数にあけられていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...母が目をぱっちりあいた待ちかねた目をぱっちりとみんなこいみんなこい目をあいたぞぱっちりとけさから待ちかねた目をけさからさ見える?かすかなうなずき水?かすかなうなずき一匙 二匙 三匙ついぞ見ないみみずくみたいな顔をして三匙 四匙 五匙不思議にのんだ 目をあいた母が断片...
中勘助 「母の死」
...」とお雪はわざと荒々しく匙(さじ)の音をさせて山盛にした氷を突崩(つきくず)した...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...彼女はまた丹念(たんねん)に匙の持ち方を教えた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...とうにこの気鬱病患者に匙(さじ)を投げております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...おりおりは和歌を誹(そし)る人に向(むか)いてさて和歌はいかように改良すべきかと尋ね候えばその人が首をふっていやとよ和歌は腐敗し尽したるにいかでか改良の手だてあるべき置きね置きねなど言いはなし候様はあたかも名医が匙(さじ)を投げたる死際(しにぎわ)の病人に対するがごとき感を持ち居(おり)候ものと相(あい)見え申候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...その玉子を深い大きな丼鉢(どんぶりばち)へ割って玉子一つに中位な匙一杯の割で白砂糖を入れて黄身も白身も砂糖も一緒にして茶筅(ちゃせん)かササラで攪(か)き廻(まわ)しますが茶筅よりも竹のササラがよし...
村井弦斎 「食道楽」
...それを肉挽で挽いて別にブラウンソース即ちバター大匙一杯を溶かしてメリケン粉大匙一杯を黒くなるまでいためてスープを大匙三杯に罎詰(びんづめ)のトマトソース一杯入れて塩胡椒で味をつけたソースを今の肉へ混ぜて生玉子を一つ入れて...
村井弦斎 「食道楽」
...菓物のシロップを小匙二杯...
村井弦斎 「食道楽」
...玉子の黄身三つへ御飯を大匙二杯入れて塩胡椒を振って能(よ)く混ぜておいて別に三つ振(ぶり)の白身を泡立てて加えて...
村井弦斎 「食道楽」
...手軽にすれば御飯大匙五杯と牛乳二合と砂糖大匙三杯とを混ぜて弱火(とろび)で柔かになるまでよく掻廻しながら煮ます...
村井弦斎 「食道楽」
...丁寧(ていねい)にすればその汁を煎(せん)じ出して外の品物を混ぜますけれども手軽にすれば水一升の中へジャガ芋を一斤半、砂糖を大匙二杯、塩を大匙一杯入れて火にかけて沸立(にた)った処へホップスを手でほごして大匙山盛一杯加えて一時間ほどグツグツと煮ます...
村井弦斎 「食道楽」
...医師も匙(さじ)を投げておるようです...
吉川英治 「黒田如水」
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