...その上を一匹の毛虫が匐(は)っていた...
有島武郎 「星座」
...四五人の匍匐(はらば)ふ如くにその上に俯したるあり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...気丈夫な奴と見えて匐(は)いながら...
海野十三 「奇賊悲願」
...床だの壁だのが振動を始めるのでその振動が體を匐ひのぼつて頭に響いて來る...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...汽罐の前方を廻って反対側の框(フレーム)に匐(は)いつくばっていたに違いない...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...ヘビはその秘密を抱いたまま、匐い去ってゆく...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...膝行(しっこう)匍匐(ほふく)して...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...漸く匐い出して来た姉は...
豊島与志雄 「月明」
...隆吉の枕頭に匐い寄っていき...
豊島与志雄 「反抗」
...庭の真中に匐ひ出してゐた...
中原中也 「良子」
...こちら側へ静かにゆるやかに匐(は)い寄ってくる憂愁に似ている...
原民喜 「鎮魂歌」
...匐い寄るやうな気分で...
原民喜 「魔のひととき」
...この最後を待たぬものは全力を出して他の地方に匐(は)って行き...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その後シテの時にどこからか舞台に舞い込んで来た一匹の足長蜂が大の面の鼻の穴から匐(は)い込んで...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...直ぐ横の赤煉瓦壁に静脈管のように匐(は)い付いている蒸気管(パイプ)のシイシイ...
夢野久作 「オンチ」
...これは地べたの上を匐(は)い廻っている人間の中...
横光利一 「夜の靴」
...焚火が灰の上を匐い廻って鍋が煮えない...
横光利一 「夜の靴」
...いきなりそこへ匍匐(ほふく)して...
吉川英治 「私本太平記」
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