...匆々四十起氏の跡を追った...
芥川龍之介 「上海游記」
...匆々(そうそう)三階に引き上げた...
有島武郎 「或る女」
...然るに『我楽多文庫』公刊匆々(そうそう)二人が忽ち手を別ってしまったはいわゆる両雄聯(なら)び立たずであって...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...匆々(そうそう)...
太宰治 「風の便り」
...(以上は匆卒(そうそつ)の間に筆をとった一葉の素描のようなものに過ぎないのであって...
寺田寅彦 「工学博士末広恭二君」
...帰朝匆々ある詩派『明星』といふ一雑誌が党同異閥の精神からか...
土井晩翠 「漱石さんのロンドンにおけるエピソード」
...それから更に烏兎(うと)匆々と過ぎて大正三年になって...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...余は何故匆卒に其宿を立つてしまつたのであつたかとそれも分らぬ...
長塚節 「佐渡が島」
...匆々(そうそう)に逃げ帰って来るのが普通であった...
中谷宇吉郎 「簪を挿した蛇」
...新婚匆々の夫を朝鮮征伐にとられ...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...殿様には若年の折から驚癇(きょうかん)の持病があられるので、大方はそのことと合点し、匆々、関の御本陣へ落着するなり、耳盥に水を汲ませて頭熱(ずねつ)の引下げにかかったところ、殿様は「おのれは医者の分際で、病の上下も弁えぬのか」といきられ、片膝をあげてふぐりを見せた...
久生十蘭 「玉取物語」
...匆々(そうそう)一小塾舎を経営して洋学に従事したるその時は...
福澤諭吉 「〔気品の泉源、智徳の模範〕」
...匆々東京を出発する用意をし...
牧野富太郎 「植物記」
...その染帳(ぜんちょう)を得て漫(すずろ)にこれを閲し、匆々として去る...
南方熊楠 「失うた帳面を記憶力で書き復した人」
...就任匆々(そうそう)某署の刑事の不法取調べを告発したという曰(いわ)く付きの男である...
夢野久作 「暗黒公使」
...その中(うち)でも一番最後に残しておいたのが姉の新婚匆々時代の紅い服一着と...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...戦陣匆忙(そうぼう)のさいだ...
吉川英治 「私本太平記」
...帰る匆々(そうそう)...
吉川英治 「新書太閤記」
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