...」「勿体ない...
泉鏡花 「薄紅梅」
...勿体ないから、死んだらお葬式(とむらい)に使って欲しくって、お仏壇の抽斗(ひきだし)へ紙に包んでしまってある、それを今日使いたいのよ...
泉鏡花 「婦系図」
...さすれば早速又家内を迎えねば相成らぬで、それには誰彼と云おうより、お前に来て貰いたい真実の心」「あれ、勿体ない...
江見水蔭 「備前天一坊」
...「まあ勿体ない、お手紙をみんな失(な)くしちまつたんだつて...
薄田泣菫 「茶話」
...あまりに勿体ない気持がしないでもない...
薄田泣菫 「独楽園」
...ただ置くのも勿体ないと思ってね...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...六人で借り切るには勿体ない車だった...
野上豊一郎 「吹雪のユンクフラウ」
...足で踏むのは勿体ない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...このような涙を見せてやるのは勿体ない...
宮本百合子 「刻々」
...勿体ないという感謝の気持ちや...
柳宗悦 「民藝四十年」
...勿体ない事です」二人は恥かしくなってコソコソ逃げて行きました...
夢野久作 「二人の男と荷車曳き」
...「コリャコリャ、勿体ない...
夢野久作 「名君忠之」
...そういう勿体ない御意を書中に拝したことはあります...
吉川英治 「黒田如水」
...ただただ勿体ないことと思い...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...勿体(もったい)ない、勿体ない、と振(ふりもが)いて肯(き)かない爺やを無理に肩に援けて、彼女は雪の石段をようやく上がって行った...
吉川英治 「日本名婦伝」
...勿体ない、きのうまでの開墾小屋の生活から較べれば、ここはこれでも畳のうえ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...勿体ない、どうぞお手を休めて」咳(せき)がやむと、彼女は、髪のみだれを撫であげて、ふと、わが姿を顧みた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...口にするのも勿体ない...
吉川英治 「山浦清麿」
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