...云うまでもなく、兄はそんなご飯もろくろくたべられない様な、衰えた身体を引きずって、又その娘が観音様の境内を通りかかることもあろうかと悲しい空頼(そらだの)みから、毎日毎日、勤めの様に、十二階に昇っては、眼鏡を覗いていた訳でございます...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...二十何年同じ勤めを続けていて...
江戸川乱歩 「鬼」
...エリスもプラットと同じようにポートランド刑務所に勤めていたんですが...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...自分は彼奴等(きゃつら)のように校長になるのを唯(ゆい)一の目的に一生小学校に勤めている人間とは種類が違うのだと思うと...
田山花袋 「田舎教師」
...いっそ女王様の見張りをさえ勤めるべきものなんですよ」そこで声を低めて...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...自分の志した専門の勤めを放棄することだった...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...私立大学に少しばかり勤めていた...
豊島与志雄 「椎の木」
...彼の老中上席を勤めていられたものとの誤認であるから...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...相手はおもに三番目の兄が勤めていたようである...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...どんなご用です」「むかし勤め残した口(くち)があるだろう...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...やっと面倒なお勤めから解放されるか? メリヘイブン令夫人が部屋にはいってきた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...手前は四〇年勤めていますが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...やっぱり勤めている女性とすれば...
宮本百合子 「悔なき青春を」
...九世栄喜(えいき)は養子で、番方を勤め、文政九年に病死した...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書」
...舞台の上の役を勤めてゐるに過ぎなかつたといふことが...
森鴎外 「妄想」
...もと上杉家の台所に勤めていた炭薪(すみまき)係の一小吏(しょうり)の子だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...勤めたりなどして」「では...
吉川英治 「平の将門」
...近衛家に長年勤めておりますが」「なんと仰っしゃる御人(ごじん)?」「松尾要人(かなめ)と申します」「ほう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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