...前者の見方から云へば世界は猶勞苦に充ちたる努力によつて改造(ウムビルデン)されなければならない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...五十餘年の勞苦に疲れた眼から大きい涙を流した...
石川啄木 「雲は天才である」
...言ふべからざる疲勞の夜の夢を...
石川啄木 「二筋の血」
...君のやうに藝者や苦勞人(くろと)ばかり見て來た目にやア...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...いよいよ勞働者の賃銀を動搖させる...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...晩酌の徳利が主人の勞を犒ひ顏にいつの間にか銅壺に浸つてゐた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...大勞働だつたからなあ...
太宰治 「お伽草紙」
...祖母の苦勞は一通りではなかつた...
辻村もと子 「春の落葉」
...」クロニオーン其祈願いまだ許さず其の牲を納受なせども辛勞を王に對して増し加ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ところがすべてが徒勞におわって...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...先刻は御苦勞」「仁助と申しますよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それが半日、日が暮れて、灯がなくては何にも見えなくなると、平次と兼吉は、疲(つか)れ果てた人數を庭へ集めて、「どうも御苦勞、これだけ探して見當らなきア、此家に隱して置かなかつたんだらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――お輝は親の罪の酬(むく)いで苦勞するだらうが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御苦勞樣で――またやられましたよ」主人の庄司三郎兵衞はいそ/\と出迎へました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私にも氣づかれるほどのはつきりした煩勞や悲しみに窶(やつ)れた色が見えるのが私を悲しました...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...詩人が殆ど十年もかかつて「ドゥイノ悲歌」を完成するまでの異常な勞苦をつぶさに僕達に語つてくれてゐますが...
堀辰雄 「七つの手紙」
...勞働こそ實に具體的なる唯物論を構成する根源である...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...正しく苦勞をうけとつて...
吉川英治 「折々の記」
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