...私は半ば動顛(どうてん)しながら...
芥川龍之介 「槍ヶ嶽紀行」
...きっと来ますね?エレーナ (ワーニャを見て)放して! (すっかり動顛(どうてん)して窓のほうへ身をすさらす)ほんとにひどいわ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...ヴェリチャーニノフをひどく動顛させたのは...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...つづいてはこの騷ぎに氣も動顛したこの家の主婦といった工合で...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...そうだとすれば大変だ!」ほとんど為(な)さん術(すべ)を知らないほどに動顛(どうてん)したらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...極度の狼狽(ろうばい)と動顛(どうてん)とを以て...
中里介山 「大菩薩峠」
...動顛して腰も立たず...
久生十蘭 「湖畔」
...この不思議な出来事のためにすっかり動顛してしまったものと見え...
久生十蘭 「魔都」
...疲労にもう頭は動顛せんばかり! 四時間といふもの一つの成句すら得ずに空費しました...
北條民雄 「頃日雑記」
...家禄城地を召しあげられた当座の動顛(どうてん)のうちに...
本庄陸男 「石狩川」
...こういう変化は気を動顛(どうてん)させているのだろう...
本庄陸男 「石狩川」
...たいていは動顛(どうてん)して即座にこれを殺し...
柳田国男 「山の人生」
...四月に良人が倒れたときすっかり動顛(どうてん)してしまい...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...彼は殆んど動顛(どうてん)した...
山本周五郎 「屏風はたたまれた」
...動顛(どうてん)して...
吉川英治 「大岡越前」
...首は曲者が持ち去った形跡でござります」「ウーム……」溝口伊予は動顛(どうてん)のあまり...
吉川英治 「剣難女難」
...動顛(どうてん)して...
吉川英治 「私本太平記」
...いまや動顛(どうてん)狼狽の極にあろう内裏の大宮人(おおみやびと)たちが――わけても後醍醐のご進退が――彼の胸にも想像されて...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索