...不純な動機から來る混入物の醜さを償ふに足ることを希望するばかりだ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...若し彼が或る動機から...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...決して下だらない動機から皆に迷惑をかけるのではないと云ふ自信を頼みにしてゐた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...商業上の道徳が堅く守られて居るのは斯様な動機から起つたことであるから...
丘浅次郎 「人類の将来」
...僕は純粋な動機から...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...便宜その他のあまり真剣でない雑多の動機から行なわるるものもないとは限らないが...
寺田寅彦 「神田を散歩して」
...ちょっと考えると「美しく見せよう」という動機から化粧が起こったかと思われるが実はそうでないらしい...
寺田寅彦 「自由画稿」
...リッケルトの科学論を根本的な動機から把握したことにはならないであろう...
戸坂潤 「科学方法論」
...その動機から説明してかかる方がいいかも知れない...
戸坂潤 「技術へ行く問題」
...即ち例えば二つのものを結び付けようと欲し勝ちな吾々の動機からそう云うのでないならば――この動機によって行動する時始めて「無雑作」という向の言葉が許される――その結論は「無雑作」であるのではない...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...けれどもそういう動機から出る君の言動は...
夏目漱石 「行人」
...個人的な動機からいえば...
野村胡堂 「胡堂百話」
...それは啻に最も賞讃すべき動機から発したものであるばかりでなく...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...このような生々しい動機から我知らず彼の一つらなりの「歴史もの」に歩み出したのであった...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...戰爭がホントに否定されるためには(その戰爭がどんな動機からなされた戰爭であつてもです)今後あらゆる戰爭を絶對にしない...
三好十郎 「肌の匂い」
...江見はどういう動機からか...
柳田国男 「故郷七十年」
...その動機から今夜までの経過をつぶさに聞くと...
吉川英治 「江戸三国志」
...そうした動機から起ったことかと――頷(うなず)いた気色(けしき)だった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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