...微力なる私の土地解放で崩壊したり動揺する様な確信であるならば其の根柢が空虚なる為で決して充分に鞏固(きようこ)なるものでない証拠ではあるまいか...
有島武郎 「狩太農場の解放」
...観る者が一歩動くとその輪郭が忽ち動揺する...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...事にふれ折につけて動揺する(今日だつてさうだ)...
種田山頭火 「其中日記」
...もしくは動揺するなぞとは思いやしない...
津田左右吉 「流れ行く歴史の動力」
...ラジオ放送化によっていつかは動揺する時を有つだろう...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...雲の動揺する建築...
ボードレール 富永太郎訳 「港」
...……然し女の方(かた)は秋に一番心が動揺すると云いますね...
豊島与志雄 「運命のままに」
...動揺する貴様の尻でも...
直木三十五 「南国太平記」
...召使の女の返答ぶりにさえ動揺する自分として...
中里介山 「大菩薩峠」
...更に動揺するのではありませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...世界はかように動揺する...
夏目漱石 「三四郎」
...今病んでは事毎にまだ痛まなかつた昨日の事が思はれて心が動揺する...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...インフレーション時代のベルリンと日本の震災時分を背景として動揺する中層の精神を描いて印象深くありました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...悪い家であってもそんなことで私の愛が動揺するものでも何でもない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...家臣の心が動揺する...
山本周五郎 「城を守る者」
...甲斐は少なからず気持が動揺するのを感じた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...それでも塩野は動揺する中でまだカメラのシャッタを切っているらしかった...
横光利一 「旅愁」
...さなきだに陣形は動揺する...
吉川英治 「新書太閤記」
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