...その目も木村の口びるに励ましを与えていた...
有島武郎 「或る女」
...動(やや)ともするとおびえて胸の中ですくみそうになる心を励まし励まし彼れは巨人のように威丈高(いたけだか)にのそりのそりと道を歩いた...
有島武郎 「カインの末裔」
...医師と産婆は場所を忘れたように大きな声で産婦を励ました...
有島武郎 「小さき者へ」
...一段声を励ましていいました...
海野十三 「太平洋雷撃戦隊」
...加藤子爵夫人は泣き沈む千鶴子を励ましつつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...アントアネットは彼を励まし...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「彼らは僕を励まし支持してくれ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...お松が一生懸命に人々の心を励ましました...
中里介山 「大菩薩峠」
...それとはなしに励ましたりしておりました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...有一君は励ましました...
槇本楠郎 「かぶと虫」
...思い切ったことは今でなければ実行が不可能になろうとみずからを励ましていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼を励まし・落ちつかせ・元気を回復させることに骨折った...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一層芸術に出精いたすようそちからも呉々も励ましてもらいたい」「へへッ……」――何として忠房のこの言葉に対して...
吉川英治 「剣難女難」
...南京(ナンキン)地方)の叔父さんを頼って行きましょう」瑾は義母(はは)を励ました...
吉川英治 「三国志」
...周瑜もそれを励まして...
吉川英治 「三国志」
...その味方の中へ、秀吉はどっと馬を乗り入れ、「押太鼓、押太鼓」と、鼓手を励まし、また、「己れの額(ひたい)で、敵の胸いた、敵の背を、押し倒せ」と、叱咤、激越を極め、いつか彼自身も、槍隊先鋒の真ッ先に出ていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...その若者たちを励ましてくれい...
吉川英治 「新書太閤記」
...武蔵が、ふすまの陰から見ているとも知らず、老母はその時また、何が気に障(さわ)ったのか、「なんじゃと、……これ権之助、今、なんといやったか」ふいに、声を励まして、息子の襟(えり)がみをつかんでいた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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