...生家(うち)はその村でも五本の指に数へられる田地持で、父作松と母お安の間の一粒種、甘やかされて育つた故か、体も孱弱(ひよわ)く、気も因循(ぐづ)で、学校に入つても、励むでもなく、怠(なまけ)るでもなく、十五の春になつて高等科を卒へたが、別段自ら進んで上の学校に行かうともしなかつた...
石川啄木 「赤痢」
...相変らず冷水浴を励行させ喫煙をすすめてもいました...
谷崎潤一郎 「途上」
...いくらかの助力と励みを与へたとしても...
徳田秋聲 「和解」
...地方電力会社の合併を奨励しているのであって...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...これは奨励すべきである...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...保護奨励を文芸の上に与えんとするのは...
夏目漱石 「文芸委員は何をするか」
...中学生の息子はわたしを励まし...
原民喜 「鎮魂歌」
...彼方(あっち)へお出でよ」と暫(しば)らく待ッていてみたが、動きそうにも無いので、又声を励まして、「よ、お出でと云ッたら、お出でよ」「その位ならあんな事云わないがいい……」と差俯向(さしうつむ)く、その顔を窺(のぞ)けば、おやおや泪(なみだ)ぐんで……「ま呆(あき)れけえッちまわア!」と母親はあきれけエッちまッた...
二葉亭四迷 「浮雲」
...飛行器や軍艦に関する通俗的智識を得ようと励んでゐる...
牧野信一 「喧嘩咄」
...悟道の為に苦行に励んでゐるわけでもない厭々の籠居を続けてゐる樽野にとつては...
牧野信一 「村のストア派」
...それは確かに罪悪を奨励する傾向があるからである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...心で心を励まして...
森鴎外 「山椒大夫」
...山本が激励してくれた...
山本周五郎 「青べか日記」
...学問奨励のおぼしめしもあり...
山本周五郎 「日本婦道記」
...国民の生活を自由と誠実との中に改造する切実な意見を持っている優良の士を我々日本人の代表者として議会に送ることを選挙人に激励することが必要である...
与謝野晶子 「鏡心灯語 抄」
...更に声を励まして叫んだ...
吉川英治 「剣難女難」
...声を励まして諫めた...
吉川英治 「三国志」
...血ぶるいを励ますためである...
吉川英治 「新書太閤記」
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