...何より億劫千万(おっくうせんばん)じゃ...
芥川龍之介 「竜」
...ぎょっとして無劫(むごう)の世界を眼前に見る...
有島武郎 「小さき者へ」
...一心見る/\四劫(しごふ)に溢れ...
石川啄木 「閑天地」
...劫(ごふ)の「心(こゝろ)」の捧げたる願文(ぐわんもん)にこそ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...今夜は幾度でも億劫(おっくう)がらずに答へるばかりでなく...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...歩くのが億劫でならなかった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...劫風も之れを僵(たふ)す能はず...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...いつも眞赤(まっか)になってゐる……其(その)姫(ひめ)の脣(くちびる)から永劫(えいがう)死(し)なぬ天福(てんぷく)を窃(そっ)と盜(ぬす)むことも出來(でく)る...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...その父仇を報ゆればその子は劫(ごう)を行なう...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...友人を誘い出すのも億劫だったので...
豊島与志雄 「金魚」
...自我得佛来 所経諸劫数無量百千萬 億戴阿僧祇常説法教化 無数億衆生令入於佛道 ……………この経を二回繰り返し...
豊島与志雄 「霊感」
...その以前、関東名代(なだい)の弥次郎兵衛、喜多八両名士が、聯合軍を組織して西国へ乗込んだ時の如きも、大阪方に於ては、弥次と喜多とを、このまま無事にやり過ごしては、未来永劫、大阪の名折れになる、海道を我物面に、横暴にのさばり返って西上して来る弥次と喜多との聯合軍に、眼にもの見せてやらなければ、大阪の名折れである――そういうところから義憤を起して、大阪を代表して、立ちもし、立たせもしたところの豪傑が、河内屋太郎兵衛、一名を河太郎という人物でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...帰ってから出かけるなどという億劫(おっくう)な事は滅多(めった)になかった...
夏目漱石 「門」
...したたか劫(こう)を経た狸とみえる」夏頃から夜な夜なここで抱かれていた当の恋人が...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...永劫の月の彼方に没したるなり...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...自分の前に展らかれる永劫の花園の微な薫香を吹き渡る風に感じて居るのに違いない...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...あなたと私とは永劫(えいごふ)...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...ひどく億劫(おっくう)がッていたものらしい...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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