...それが置かれた環境より価値的に見て劣ったものだということができないのと同じことだ...
有島武郎 「想片」
...性能ともに劣った九二式や九三式で...
海野十三 「空襲葬送曲」
...弱い者でも劣った者でも助けて生存せしめ...
丘浅次郎 「進化論と衛生」
...人間もこの規則に漏れず、体質のすぐれた者、勤勉なる者、運のよき者が、体質の劣った者、怠惰なる者、運の悪き者に比していっそう多くの財産を蓄積し使用すべきはもとより理の当然で、万人が万人ことごとく財産を平等にするというごときは、とうていできぬことである...
丘浅次郎 「動物の私有財産」
...自分より劣った者の出世を眺めながら我慢していなければならぬ...
丘浅次郎 「人間生活の矛盾」
...その劣った団体はことごとく負けて滅び失せるに定まっているゆえ...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...実に劣った馬鹿でした...
太宰治 「新ハムレット」
...多分自然科学者は最も劣ったインテリゲンチャだろう...
戸坂潤 「思想としての文学」
...悪い学校を実現するだろう素質の劣った今日のブルジョアや小市民の子供などは...
戸坂潤 「社会時評」
...どこの下男よりも劣った人間で...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...私の詩もそれに比してはさほど劣ったものでなかった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...小太郎よりも劣ったように考えているらしい山内の言葉に...
直木三十五 「南国太平記」
...かえってその女房より容貌も位も十段も劣った女に溺(おぼ)れて...
中里介山 「大菩薩峠」
...犬畜生にも劣った折檻(せっかん)をされ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...優れた人と劣った人と...
羽仁もと子 「最も楽しい事業」
...他の人たちを自分に劣ったもののように見たりしてきたのは過失(あやまり)である...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あまり好意をも持たれぬ一段劣った婿で出入りをされるのはよろしくないとまあこんなふうな忠告をある人がしたのだそうです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...押込みにまで這入(はい)るとは畜生にも劣った人非人め」「ま...
山本周五郎 「お美津簪」
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