...加ふるに、火のない室で、指先が凍つて了ひ、是まで書く中に筆を三度取落した位ですから、唯だ冗長になるばかりで、文章も拙く、書體も亂れて、嘸ぞ御讀みづらいでありませう...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...加ふるに多勢に無勢...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...(後略)*(前略)昨年は無経験に加ふるに...
相馬泰三 「新らしき祖先」
...心静に目算を加ふるの後起座し...
太宰治 「右大臣実朝」
...イリオンに流血破滅を加ふべく...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...オートメドーンは疾(と)き鞭を屡之に加ふれど...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...歸來直に帝國黨の政綱に宗教事項を加ふるの必要を唱へたる如き愚論家なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...加ふるに鳩山和夫...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...加ふるに急變激化一瞬にして再び素容なし...
長塚節 「草津行」
...毒を盛るは刃(やいば)を加ふると等しからず...
夏目漱石 「人生」
...僕(ぼく)は僕(ぼく)で名人决(けつ)定戰(せん)の觀戰記(くわんせんき)を書き棋(き)力に相當加ふるものありとうぬ惚(ぼ)れて...
南部修太郎 「下手の横好き」
...彼は惡を行ふ者の加ふるすべての害惡を耐忍ぶであらう...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「非暴力」
...無趣味なる連歌に趣味を加ふる能はず...
正岡子規 「古池の句の弁」
...加ふるに印刷業の発達は一般の学問に著(いちじるし)き進歩を与へたるが如く...
正岡子規 「古池の句の弁」
...ただ肩をもたげて仕事などする時はこの上に綿入袢纏(わたいれはんてん)一枚を加ふ...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...別に解釋を加ふること自在なり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...是(こ)れ師説の読み加ふる所なり...
柳田国男 「海上の道」
...加ふるに樹木(じゆもく)鬱蒼(うつさう)たり...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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