...葉子が倉地に対して持っているよりはもっと冷静な功利的な打算が行なわれていると決める事ができるほど木村の心の裏を察していないではなかった...
有島武郎 「或る女」
...何故なら当然期待さるべき功利的な結果を...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...非功利的な機能を多量に有する視覚聴覚の如きに依ろうとする...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...永い間私を苦しめた功利的な醜い心遣いもなくなりました...
伊藤野枝 「「別居」について」
...なんら直接功利的な目的があってするとは思われないから...
寺田寅彦 「ゴルフ随行記」
...単に功利的ないし利己的の立場から考えても...
寺田寅彦 「電車の混雑について」
...おまけに先生ときたらただもう最も下等な意味での功利的な説明を加へるよりほか能がなかつたので折角の修身は啻に私をすこしも善良にしなかつたのみならずかへつてまつたく反対の結果をさへひき起した...
中勘助 「銀の匙」
...こういう非功利的な考えが許されたのは...
中谷宇吉郎 「私の履歴書」
...そんな功利的な気持ではなかつたが...
葉山嘉樹 「万福追想」
...大金持の娘と結婚するという功利的な打算から出たことで...
久生十蘭 「無月物語」
...芸術的価値といふものを全く功利的なものとしてそれから区別せんとするものだからだ...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...到々隆造はこんな功利的な気を起した...
牧野信一 「白明」
...ある功利的な欲望とで...
牧野信一 「白明」
...功利的なものである...
三木清 「哲学入門」
...功利的な社交性というようなものはすくない方だけれども...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それを忍んで外に出さないでいると言つたふうの功利的なものではありません...
三好十郎 「肌の匂い」
...内親王と結婚をして今後も地位の保証を得たいという功利的な考えからしきりにお許しを乞(こ)うているのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...功利的な消閑なのだ...
吉川英治 「私本太平記」
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