...葉子が倉地に対して持っているよりはもっと冷静な功利的な打算が行なわれていると決める事ができるほど木村の心の裏を察していないではなかった...
有島武郎 「或る女」
...単に功利的な立場からのみ考えれば...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...極(きわ)めて功利的な...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...非功利的な機能を多量に有する視覚聴覚の如きに依ろうとする...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...そうしてその恐ろしさは単に落雷が危険であるからという功利的な理由からよりも...
寺田寅彦 「家庭の人へ」
...単に功利的ないし利己的の立場から考えても...
寺田寅彦 「電車の混雑について」
...そこでは専ら諸文化は教化という精神功利的な目標を有っていた...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...真理や道徳が権力意志の本能的な創造的な而も功利的な基底に基く一つの上部的成果に外ならぬと考えるニーチェ...
戸坂潤 「読書法」
...大金持の娘と結婚するという功利的な打算から出たことで...
久生十蘭 「無月物語」
...芸術的価値といふものを全く功利的なものとしてそれから区別せんとするものだからだ...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...それにも増して熱海行の功利的な理性を充分持つてゐたから...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...ある功利的な欲望とで...
牧野信一 「白明」
...功利的な意味でなく...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...功利的な社交性というようなものはすくない方だけれども...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それを忍んで外に出さないでいると言つたふうの功利的なものではありません...
三好十郎 「肌の匂い」
...国家は単に個人の権利と自由を保障するための功利的な道具で...
矢部貞治 「政治学入門」
...単に功利的な個人の道具でも...
矢部貞治 「政治学入門」
...功利的な學問はその功利さへ與へない...
吉川英治 「折々の記」
便利!手書き漢字入力検索