...八皆まで聞かず、め組は力んで、「誰が、誰があんな許(とこ)へ、私(わっし)ア今も、だからそう云ってたんで、頼まれたッて行きゃしねえ...
泉鏡花 「婦系図」
...独りで力んでゐる自身を...
犬養健 「朧夜」
...力んで脚をひろげるようにした...
梅崎春生 「幻化」
...その間自分の小供は崖くづれの上で轉んだり這ひ上つたり一人で「うんうん」と力んで居た...
千家元麿 「自分は見た」
...いいさ」ヘンに力んで...
高見順 「如何なる星の下に」
...力んでもいいでしょう...
太宰治 「虚構の春」
...あぶながって力んでいるのでした)と...
太宰治 「人間失格」
...そうしたら鼻の穴をつまんでおいて力んで下さい...
谷譲次 「踊る地平線」
...うん……と力んでいます...
豊島与志雄 「金の目銀の目」
...小栗様や勝様が力んでいらっしゃるのですわね」「勝と小栗に限ったことではないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...先生を守るのだと力んでいたが...
長谷川時雨 「古屋島七兵衛」
...力んでピンと立つてゐれば...
葉山嘉樹 「氷雨」
...文学の難破でゞもあるかのやうに力んで...
平林初之輔 「文学の本質について(一)」
...今年もう一年遊んで来年から慶應の野球部へ入つて「ブリリアンド・ピッチャア」になるんだと力んでゐるスパルタ型の美男だつた...
牧野信一 「渚」
...何の縁もユカリも無いのに余りに熱海に同情し桜の事で力んで見たので...
牧野富太郎 「植物記」
...心にもなく力んで見せる...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...五のものを七に力んでいたところもある...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...おばあさまはお笑いになって「あなたはものごとを力んで考え過ぎますよ...
山本周五郎 「日本婦道記」
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