...彼女は調劑の方にされて居るので...
石川啄木 「病院の窓」
...そこで先づ齋藤さんの睡眠劑の處方や...
小穴隆一 「二つの繪」
...睡眠劑を餘計にもらつてゐる形跡を感じさせるし...
小穴隆一 「二つの繪」
...六分のウイスキーに四分のベルモツトを加味したる一種特別の興奮劑也...
大町桂月 「川越夜行記」
...高等文官試驗の準備の爲に、同じ宿に寓して勉強し居れる新學士、傳へ聞きて、下劑を呉れ、計らずも便宜を得たり...
大町桂月 「北條より一ノ宮へ」
...「活字の料劑」を書いた杉田成卿が然り...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...下劑もむろん有效である...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...しみじみした調子で天の配劑を讚えた...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...ちょうど手許にあったなんとかいう鎭靜劑を今この場所で服用なさいと言いだして...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...まるで滅多打の姿でしばらくの退屈ふせぎには妙劑である...
長塚節 「撃劍興行」
...さうして只(たゞ)自然(しぜん)の惠(めぐみ)から來(く)る月日(つきひ)と云(い)ふ緩和劑(くわんわざい)の力(ちから)丈(だけ)で...
夏目漱石 「門」
...皮膚の樣子などから『石見(いはみ)銀山の鼠捕り』と言はれた砒石劑(ひせきざい)を呑まされたものに違ひありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...驅けつけた醫者の吐劑(とざい)がきいて辛くも命が助かり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その催眠劑がまた彼を死に導いた...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...この鎭靜劑(たばこ)に喫(の)み耽つてゐたが...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...その宣告に屈(くつ)するどころか私は殆んど天の配劑を呪ひさへした...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...其の二三日前からして此のハリダースは下劑を飮みまして而して腹の中の物を下し...
松本文三郎 「印度の聖人」
...まま水道の殺菌劑か何かの香がつんと舌をさし...
吉川英治 「折々の記」
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