...音と声とが鋭角をなしてとげとげしく空気を劈(つんざ)いて響き交わした...
有島武郎 「星座」
...自然その儘の劈裂面を見せている...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...真上の空を劈(つん)ざいて...
石川啄木 「漂泊」
...例へば第一歌劈頭近くにアカイアと發音したものは...
土井晩翠 「「イーリアス」例言」
...実に思いがけなく今明治四十四年の劈頭(へきとう)において...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...而も極めて明白に喝破したる劈頭語なりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...ある時は風雨を浴びる劈壁として...
中井正一 「壁」
...闇を劈(き)って一枚...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人殺しツ」宵闇を劈(つんざ)く若い女の聲は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ガラッ八の脇と肩を劈(つ)きましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...空気を劈いてゆくものが見えるだけである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...将(はたま)た延期すべきやは第一帝国議会の劈頭(へきとう)第一の大問題となった...
穂積陳重 「法窓夜話」
...芭蕉自らこの句を以て自家の新調に属する劈頭(へきとう)第一の作となし...
正岡子規 「古池の句の弁」
...「安井では仲平におよめを取ることになりました」劈頭(へきとう)に御新造は主題を道破(どうは)した...
森鴎外 「安井夫人」
...真上の空で劈(つんざ)くような雷が鳴り...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...劈頭(へきとう)の敬意を表せざるを得ざるものなり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...劈頭(へきとう)左の如く論じ出しました...
夢野久作 「鼻の表現」
...十一四方の静寂(しじま)を劈(つんざ)いて「ア――ああっッ」と...
吉川英治 「宮本武蔵」
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