...そればかりでなく西山は剽軽(ひょうきん)なようで油断のならないところがある...
有島武郎 「星座」
...粘膜(ねんまく)という剽軽者(ひょうきんもの)さ」そういわれた瞬間...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...船場の蒔岡の店にもこう云う型に属する剽軽(ひょうきん)な禿頭の番頭がいたことを思い出した...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それでも酔いが循(まわ)るにつれて剽軽(ひょうきん)になり...
谷崎潤一郎 「細雪」
...またこの時は心中決して剽軽な気持になってもいなかった...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...「とんだ剽軽者(ひょうきんもの)である...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼の生死不明の噂(うわさ)は彼の養っていた畜群が剽盗(ひょうとう)どものために一匹残らずさらわれてしまったことの訛伝(かでん)らしい...
中島敦 「李陵」
...十六父には人に見られない一種剽軽(ひょうきん)なところがあった...
夏目漱石 「行人」
...十三剽軽者という言葉は田口の風采(ふうさい)なり態度なりに照り合わせて見て...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...少し剽軽(ひょうきん)そうなのもあわれです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...剽悍な顔つきをした三人の青年がブダ語らしい言葉で激論を闘わしている...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...怪人物はこの剽悍な円陣の中に取りこめられ...
久生十蘭 「魔都」
...最後まで剽悍に抵抗したが...
久生十蘭 「魔都」
...兇悪無慙な剽盗(ひょうとう)がたむろしていて...
久生十蘭 「無月物語」
...京より」「わからしゃったか?」「うん」「それでは……」日ごろの剽軽(ひょうきん)に似あわず...
火野葦平 「花と龍」
...こまか!団子をおくれ!お粥もたつぷり腸詰ひとつ!どつと笑ひ声がその剽軽者に酬いた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...この場合にはいづれを原作としいづれを剽窃(ひょうせつ)とせんか...
正岡子規 「墨汁一滴」
...剽気(ひょうげ)た戯(たわむ)れなど云いながら悠々各陣地を視(み)てあるいた...
吉川英治 「新書太閤記」
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