...素戔嗚は如何に剛情を張つても...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...何をする時でも剛情でいかん...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...たださえ剛情に片意地な人であるに...
伊藤左千夫 「春の潮」
...我儘女が剛情をいひ張つてる間は駄目だ...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...たゞこの女が恐ろしく剛情で困りましたよ...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...「然し旅費の來るのを待つのも一種の事業だらう、若し自分がそれに心身全體を投じてゐれば」と、まだ剛情張つて、渠は自分の人生觀とは離れたくなかつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...剛情で我儘で浮気で嫉妬(やきもち)で其上に少々抜けてる醜面(すべた)を当てがつて懲らしてやるが好いのさ...
内田魯庵 「犬物語」
...しかし相変らず剛情に口を噤(つぐ)んでいて...
海野十三 「深夜の市長」
...せっかくの勢力を、いくつにも分ける作戦は、どうもおもしろくない」リーロフは、相かわらず、なかなか剛情だ...
海野十三 「太平洋魔城」
...村人たちの生まれながらの剛情な心を養ったのであろう...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...お絹は今、按摩(あんま)に肩を揉ませながら、「按摩さん、あの間(あい)の山(やま)のお玉とやらの詮議(せんぎ)は、どうなりました」「へえ、あの一件でございますか、あれはあなた、捉(つか)まりましてございます」「エエ、捉まった? あの備前屋とやらで賊を働いた女の子が」「いいえ、お玉の方はどこへ逃げたやら行方知れずでございますが、それと相棒(あいぼう)の米友(よねとも)という奴が大湊(おおみなと)の浜で捉まりましたそうでございます」「米友というのは、このあいだ竿(さお)を振り廻して古市の町を荒した網受けの小さな男だね」「エエ、そうでございます、それが大湊の浜辺へ海から泳ぎ着いたところを、隠れていた役人が大勢して、やっとのこと、生捕(いけど)ったそうでございます」「それで、泥棒の罪は白状したのかね」「ところが、剛情な奴で、お玉の行方も申し上げなければ、お玉に手引をさせて自分が盗んでいながら、自分の盗んだことは(おくび)にも白状をしないので、お奉行所でもてこずっているそうでございます」「では、その米友という小男は、どうしても自分が盗まないと言うんだね」「左様でございますとも、自分も盗みなんぞをした覚えはないし、お玉だって決して盗みをするような女ではないと、あべこべに啖呵(たんか)を切ってお役人たちをまくし立てているそうでございます」「そうしてみると、ほんとにあの二人が盗(と)ったわけじゃないんだろう」「なに、それはもう証拠が上っているんでございますから仕方がありません、お玉の家にお侍衆の印籠(いんろう)もあれば、それにあんなところにあるべきはずでない二十両というお金もあったんでございますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...剛情(ごうじょう)なKの事ですから...
夏目漱石 「こころ」
...吾輩はほかに能はないが意志だけは決して君方に負けはせんと剛情を張るのさ」「一枚も書かんのにか」と今度は迷亭君自身が質問をする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...思ったより剛情なものじゃありませんか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何んな剛情な平次も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうしても口を開かねえ」平次もお米の剛情には驚いて居る樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あんまり剛情を張ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...でも剛情なきんまくわは...
槇本楠郎 「きんまくわ」
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