...」オルガンティノは剛情に...
芥川龍之介 「神神の微笑」
...「この剛情者め...
芥川龍之介 「杜子春」
...剛情(ごうじょう)に友人たちと争いました...
芥川龍之介 「魔術」
...さすがに剛情我慢の井上雷侯も国論には敵しがたくて...
内田魯庵 「四十年前」
...「剛情者(ごうじょうもの)が二人集った」と頭目は牛丸や戸倉老人のことをいった...
海野十三 「少年探偵長」
...これは私が諸君に向って平素の剛情なるに拘(かか)わらず...
大隈重信 「〔憲政本党〕総理退任の辞」
...俺は幾分剛情の方でな...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...ちつとも剛情を言はなくなつた...
太宰治 「清貧譚」
...伯は必らずしも剛情我慢...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...机竜之助の剛情我慢を見兼ねて控えろと抑(おさ)えたのは当然の貫禄(かんろく)があります...
中里介山 「大菩薩峠」
...お絹は今、按摩(あんま)に肩を揉ませながら、「按摩さん、あの間(あい)の山(やま)のお玉とやらの詮議(せんぎ)は、どうなりました」「へえ、あの一件でございますか、あれはあなた、捉(つか)まりましてございます」「エエ、捉まった? あの備前屋とやらで賊を働いた女の子が」「いいえ、お玉の方はどこへ逃げたやら行方知れずでございますが、それと相棒(あいぼう)の米友(よねとも)という奴が大湊(おおみなと)の浜で捉まりましたそうでございます」「米友というのは、このあいだ竿(さお)を振り廻して古市の町を荒した網受けの小さな男だね」「エエ、そうでございます、それが大湊の浜辺へ海から泳ぎ着いたところを、隠れていた役人が大勢して、やっとのこと、生捕(いけど)ったそうでございます」「それで、泥棒の罪は白状したのかね」「ところが、剛情な奴で、お玉の行方も申し上げなければ、お玉に手引をさせて自分が盗んでいながら、自分の盗んだことは(おくび)にも白状をしないので、お奉行所でもてこずっているそうでございます」「では、その米友という小男は、どうしても自分が盗まないと言うんだね」「左様でございますとも、自分も盗みなんぞをした覚えはないし、お玉だって決して盗みをするような女ではないと、あべこべに啖呵(たんか)を切ってお役人たちをまくし立てているそうでございます」「そうしてみると、ほんとにあの二人が盗(と)ったわけじゃないんだろう」「なに、それはもう証拠が上っているんでございますから仕方がありません、お玉の家にお侍衆の印籠(いんろう)もあれば、それにあんなところにあるべきはずでない二十両というお金もあったんでございますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを剛情我慢と憎(にく)まれて...
中里介山 「大菩薩峠」
...女がどこまでも剛情を張るか...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...思つたより剛情なものぢやありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...剛情我慢でなんとしても言わぬ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どんな剛情(ごうじょう)な平次も...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...塾中に雄弁滔々(とうとう)と能(よ)く喋舌(しゃべっ)て誠に剛情なシツコイ男がある...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...余り剛情であると思い...
穂積陳重 「法窓夜話」
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