...それでも耳だけは剛情にも...
芥川龍之介 「影」
...剛情に猶(なお)も云い続けた...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...剛情にも程があるぢやないか? まあおれが文をつけた女は...
芥川龍之介 「好色」
...殊(こと)にもあんな、まあ一口に言うと、働きの無い、万事に劣った人間を養子に迎えて、この野中の家を継がせ、世間のもの笑いにならないよう、何とかしてわたくしどもの力で、あのひとのボロを隠してあげたいと思って、よそさまへは、あのひとの悪いところは一言(いちごん)も言わず、かえって嘘ついてあの人をほめて聞かせたりして来ましたのに、あの人はまあ何と思っているのやら、剛情、とでもいうんでしょうかねえ、素直なところが一つも無くて、あれで内心は、ご自分の出た黒石の山本の家が自慢で自慢でならないらしく、それはまあ黒石の山本の家は、お城下まちの地主さんで、こんな田舎(いなか)の漁師まちの貧乏な家とは、くらべものにならないくらい大きい立派なお屋敷に違いございませんけれど、なあに地主さんだって、今では内証はみんな火の車だそうじゃありませんか...
太宰治 「春の枯葉」
...しかも特質(もちまえ)のわがまま剛情が累をなして...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...それを剛情我慢と憎(にく)まれて...
中里介山 「大菩薩峠」
...一方から言えばこの男の剛情我慢で...
中里介山 「大菩薩峠」
...女がどこまでも剛情を張るか...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...剛が過ぎれば剛情となり...
新渡戸稲造 「自警録」
...剛情で始末におえぬ硬骨漢(こうこつかん)であったが...
新渡戸稲造 「自警録」
...どんな剛情(ごうじょう)な平次も...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どうしても口を開かねえ」平次もお米の剛情には驚いている様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あんまり剛情を張ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一と言も言はないのは剛情ぢやありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――あの女は浮氣で剛情で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...Fools and obstinate men make lawyers rich.(イギリス)馬鹿と剛情者が弁護士を富ます...
穂積陳重 「法窓夜話」
...その實なかなかの剛情ぱりだと云はうとしたらしい...
堀辰雄 「二人の友」
...」と剛情(がうじやう)に頭を振ツて...
三島霜川 「平民の娘」
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