...削りかけの鑪(やすり)の目の立ったるあり...
泉鏡花 「悪獣篇」
...前者に比べると荒削りではあるが活き活きした生気に富んでおる...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...津浪の如くに押寄せる外来思想は如何なる高い防波堤をも越して日一日も休みなく古い日本の因襲の寸を削り尺を崩して新らしい文明を作りつつある...
内田魯庵 「四十年前」
...君の疣を全部削り落すぞ!」野呂はとたんに真赤になって...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...この文を添へもし削りもして...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...僞を削り實を定め...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...病気の痛みは削り取つたやうに癒(なほ)つてゐるので...
薄田泣菫 「茶話」
...私の家の庭も半分ほど削り取られて道路にされてしまいました...
太宰治 「誰も知らぬ」
...圭角(けいかく)を削り爪牙(そうが)を切ること...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...檜材は早速荒削りされて...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...番号を削り落として打ち直している...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...高い土は削り取り...
本庄陸男 「石狩川」
...それ丈けにこの荒削りな憤りの声は津々浦々の誰にでもよく合点され...
正岡容 「大正東京錦絵」
...削り立てたような...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...また一畝と削りゆきて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...削りかけの中に御神体が埋まっている様は...
柳宗悦 「陸中雑記」
...ラセン釘削りの器械を廻していた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...上演の際に初めの四分の一を削り取られることによって...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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