...刻々生々滅々しつゝあらむ...
石川啄木 「閑天地」
...刻々に暮れて行く庭からは...
犬養健 「姉弟と新聞配達」
...刻々地球に追っているのだ...
海野十三 「火星兵団」
...よろしいですか」大江山は、とびあがった火星の宇宙艇の様子を、刻々に、博士のところへ、電話でつたえるのであった...
海野十三 「火星兵団」
...刻々(こくこく)に縮(ちぢま)ってゆく...
海野十三 「間諜座事件」
...刻々と迫って来る...
江戸川乱歩 「お勢登場」
...異常な男女が刻々とふえつつあるのだ...
田中英光 「野狐」
...人造島は刻々に溶けてゆく...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...ですから、これはやっぱりわたくしが悪いのでございました、責任がわたくしにあるのでございました、米友さんはただ舟を漕いでいただけばよいのでございました、右とか、左とか、取り梶とか、おも梶とかいうことは、その時々刻々、わたくしが言わなければならないのを怠りました、それ故に舟の方向をあやまらせてしまったのは、米友さんが悪いのじゃありません、案内役のわたくしが悪かったのです、米友さんの胸の中を考えるために、私がよけいな頭を使って、舟の方がお留守になりました、それ故ほんの一瞬の差で、舟の全針路を誤らせてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...寒さは刻々に倍加する……そんな事をしていれば...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...豪放磊落のやうで、じつはおよそ涙脆かつた「倫落の女」の作者天民は、中年に至つて今日も名高い某温泉旅館縁辺のわかい未亡人を烈しく恋したが、彼女をめぐる求婚者には、当時第一流の日本画家があり、早稲田派の気鋭の作家があり、この中に挟まつて、刻々、彼の旗いろは悪くなつたその上に、天民の片眼は義眼で、いつも就眠前、取外しては枕許へ置いておくのが常だつたのを、一夜、偶々、水さしを運んで来た女に発見されてしまつた...
正岡容 「吉原百人斬」
...刻々ニューヨークとロンドンの為替相場を動かしているのである...
横光利一 「上海」
...刻々彼自身に迫っている...
横光利一 「上海」
...刻々、浜は明るさを増している...
吉川英治 「私本太平記」
...刻々として、彼の誘いに応じ、彼の軍に投じ、また遠くにいても、呼応(こおう)するかのごとき表情を見せている分子も少なくはない...
吉川英治 「新書太閤記」
...刻々に沈んでゆく...
吉川英治 「新・水滸伝」
...刻々に人数を加えて...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...修羅(しゅら)の刻々だ! 万吉も深い血の池へ溺れこんでいるようにもがいた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索