...英国軍港から特派された航空母艦からは、いまや刻々、気象報告が、捜査にしたがっている偵察機にむけて発せられていた...
海野十三 「海底大陸」
...卿の心臓はごとごとと鳴って刻々(こくこく)変調を来たす...
海野十三 「共軛回転弾」
...恐竜島の緑の島が刻々(こくこく)にさまざまな色彩で染めあげられていくところだった...
海野十三 「恐竜島」
...刻々(こくこく)に敵艦隊の右側(うそく)を覘(ねら)って突き進んだ...
海野十三 「空襲葬送曲」
...この元勲も死の運命が時々刻々に迫って...
大隈重信 「勢力の中心を議会に移すべし」
...時々刻々に移動する太陽の光束を反射して数十キロメートルかなたの観測点に送る...
寺田寅彦 「地図をながめて」
...他ならぬ統制化の名の下に一括される刻々その振幅を拡げる動きであったから...
戸坂潤 「一九三七年を送る日本」
...刻々に彼を苛んだ...
原民喜 「遥かな旅」
...その中にもあたりに立ちこめた霧は刻々と深くなつて参りました...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...海には汽船、陸には汽車や電車や自動車が、それに空には飛行機、なおまた、通信方面では電信・電話の普及発達は申すまでもなく無電、ラジオ、テレビジョンといったようなわけで、まことにすばらしい勢いで、時々刻々また、地方から地方へと普及し発達して参っております...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...どんなに時々刻々の内容となって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...功利の争塵刻々に深き今日...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...でも時間は刻々と迫って……時の神がうらめしくなりました...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...――現(げん)に、刻々と兵庫、摂津方面からせまって来る四国の細川定禅(じょうぜん)(足利一族)、山陽、山陰の武族など、みなそれの呼応(こおう)で起ったものだった...
吉川英治 「私本太平記」
...易学(えきがく)のいうように、時々刻々、かわって行く...
吉川英治 「私本太平記」
...結果は刻々早打ちをもって云い遣(や)ろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...眼の前にはすでに刻々といろいろ問題がさし迫っている...
吉川英治 「親鸞」
...刻々と悪いほうへ変ってくる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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