...二ロシアの到る処に行はれてゐる此の面白いやり方の結果は...
エマ・ゴオルドマン 伊藤野枝訳 「死んだ魂」
...それに山桜が到る処に咲いて散つて...
田山録弥 「春雨にぬれた旅」
...大道は到る処に随う」の句を高吟し...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...到る処に旧約の古蹟と十字軍時代の建物の名残あり...
徳冨蘆花 「馬上三日の記」
...痛快な事実が到る処に転がっているのを見るだろう...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...第五 寺杖(つえ)のかわりの蝙蝠傘(こうもりがさ)と共に私が市中(しちゅう)散歩の道しるべとなる昔の江戸切絵図(えどきりえず)を開き見れば江戸中には東西南北到る処に夥(おびただ)しく寺院神社の散在していた事がわかる...
永井荷風 「日和下駄」
...沼尻橋の展望や岩井洞の奇観や到る処に沢山の勝景がある...
野口雨情 「大利根八十里を溯る」
...八月の熱と光が街を包んで到る処の空間が軽い脳貧血を呈してゐた...
原民喜 「真夏日の散歩」
...海浜や道傍の到る処に塵埃(じんあい)の山があり...
火野葦平 「糞尿譚」
...野辺の到る処に春の息吹の感じられる頃であつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...またその序(ついで)に水泳ぎをして来る風習は到る処にあるようだが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...到る処に出来合いの夫婦関係が成立したもので...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...到る処の往来にチョコチョコしている仔犬だの...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...かように到る処に居るには居るが...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...到る処の精神病院で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...そうした実例は十字街頭の到る処に発見される...
夢野久作 「能ぎらい/能好き/能という名前」
...こうして人間到る処に孵化(ふか)しつつあるのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...「倭寇の到る処、人民一空す」とか、「其の来るや奔狼の如く、其の去るや驚鳥の如し、来るも或は知るなく、去るも捕ふるに易からず」などといわれたのは、その頃のことである...
和辻哲郎 「鎖国」
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