...――戦場は殆ど到る所にあつた...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...到るところの小さい港まで訪問して...
岩本素白 「菓子の譜」
...孟宗竹のほかにも到る処に篠竹が繁茂し...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...4.屋根は到る所焔を吐いてゐた...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...仍つて父帰来の由を称して訪ひ到る...
太宰治 「右大臣実朝」
...暗黒の夜は今到る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ヘルダーの人間史の哲学の理念となって今日に到るまで展開されているが...
戸坂潤 「辞典」
...農村陳情団は到る処...
戸坂潤 「社会時評」
...ほんとにアントワープ到るところにルーベンスを感じ...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...板を架して僅かに之に到るを得可し...
長塚節 「草津行」
...そこへもってきて後年のように石炭供給所が到るところにあったわけでないから...
服部之総 「黒船前後」
...到るところに正三を脅しつけるものがゐた...
原民喜 「恐怖教育」
...到るところで彼は「赤き女王」の偉大なる噂とその恐しいほどの美の噂を聞いた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「髪あかきダフウト」
...彼等はつねに實踐的に交渉することに於て人間の本質を感性として解釋するに到る...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...蟹は徐(おもむろ)に穴に入って己(おれ)の眷属が到る処充満しいるから鶴はそれを己一人と惟(おも)うて騙(だま)される事と笑いいる...
南方熊楠 「十二支考」
...到るところに変化と破滅のきざしが明白なことを認められるであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...アリュウシャン群島に到る暖流...
夢野久作 「近世快人伝」
...よほどの鋭い角度で海底から突つ立つてゐるらしいこの岩礁の四周の磯は到る所が深かつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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