...恋人のするような甘ったるい言葉は到る処に満ちていた...
田山花袋 「蒲団」
...その上到るところに渦のような気流があるために永く空中に浮游しうるのである...
寺田寅彦 「塵埃と光」
...日本は到る處景色のよいおもしろい處があると大喜びであつた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...痛快な事実が到る処に転がっているのを見るだろう...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...それというのは、一つは天性盗癖ある者は、同時に機敏な探偵眼をも備えていて、七兵衛の追い方とたずね方が要領を得ていたせいかも知れないが、もう一つは、白雲そのものの人品骨柄が、目立たざるを得ない特徴が物を言い、到るところで、「その武者修行のお方なら、かくかくで、これこれのところへおいでになりましたのが、それに違いごんすまい」画家という者はなく、武者修行の剣客とのみ見られている...
中里介山 「大菩薩峠」
...その青黒いがさがさした顔には到る処に面皰(にきび)が吹出していた...
中島敦 「プウルの傍で」
...沿道到るところ、まずは前代未聞とも申すべき狼籍ぶりで、その時うけた山の傷跡は、まだ至って生ま生ましい...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...到るところ、話に聞いただけでも、ぞつとするやうな難所ばかりを通つた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
......
正岡子規 「曙覧の歌」
...竹の浦といへるに到る(此處濱形未向...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...したがってかくして見出された結果の厳密な論理化ないし体系化が到るところ後のものであったということは...
三木清 「科学批判の課題」
...然(しか)し到る先で直(す)ぐ私の様子を見てそれと嗅(か)ぎつけ...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...この境地に到るは至難の業...
山本笑月 「明治世相百話」
...言葉つきの端々(はしばし)に到るまでも...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...遂(つい)に人間本来の自己愛惜の本能に吸引せられて自己恋着に陥り来るに到るべし...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...到る処で私一人が日本の女を代表しているような待遇を受けるに及んで...
与謝野晶子 「鏡心灯語 抄」
...到る處に大旅館の休業が行はれた...
吉江喬松 「山岳美觀」
...到る処の村々で款待を受けるに至った...
和辻哲郎 「鎖国」
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