...絶えずうつむいて、目をふせて、口を利く時も、殿村を正視せず、まるで畳(たたみ)と話しをしている様な鹽梅(あんばい)だ...
江戸川乱歩 「鬼」
...身動きがとれぬとはどういう意味ですか?」諸君が目の利く人間ならば...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...お作が母親や嫂に口を利くのを聞いていると...
徳田秋声 「新世帯」
...彼の顔の利く管内の遊覧地へ行けば...
徳田秋声 「縮図」
...こうした見知らぬ男などと口を利くのが不思議なほど億劫(おっくう)であった...
徳田秋声 「爛」
...客の前でそんな口を利くってことがあるか...
豊島与志雄 「悪夢」
...どんな眼病にも利くというのだった...
豊島与志雄 「黒点」
...「何に利くかなあ...
夏目漱石 「二百十日」
...私によく判っていますよッ」「大きな口を利くなッ」「そんな事をおっしゃるけれども...
林芙美子 「泣虫小僧」
...美登利くやしく止める人を掻きのけて...
樋口一葉 「たけくらべ」
...地上でよりも空中に於(おい)て更にからだが利くという不思議な馬ペガッサスほどすばしこい馬が...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...いったいどんな口を利くだろう?――こういう興味がさっきから...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...自分が平常から意見の利くやうな態かい...
牧野信一 「池のまはり」
...むだ口なんぞ利くことのない人々なのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「予言者の家で」
...いわゆる腕が利く...
宮本百合子 「「或る女」についてのノート」
...口を利くのを止め...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...べらぼうに笑いながら、拳で膝を打ち、躯を曲げ、それから途切れ途切れに、「いって申込め、自分であれに話せ」ひっひと笑いながら、「――おまえはわる賢い、機転も利く、しかし肝心なところが抜けておる、肝心なところが、まあいってみろ、玄武社の連中もくそもない、誰よりおまえを憎み、おまえに復讐(ふくしゅう)しようとしているのは笙子だ、それを嫁に欲しい、ああ堪らん、腹が痛い、苦しい」図書助は片手で腹を押え、なおこみあげる笑いのために膏汗(あぶらあせ)を流した...
山本周五郎 「半之助祝言」
...幅が利くにも何にもドエライ出世だ...
夢野久作 「焦点を合せる」
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