...何日(いつ)も授業批評会の時に最も多く口を利く××といふ教師の噂であつた...
石川啄木 「道」
...とにかく夜目の利く一人だ...
江見水蔭 「怪異暗闇祭」
...大学生にしてはあまり幅の利く方じゃないのだが...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...気転の利く女だったのです...
谷崎潤一郎 「途上」
...そこで再び君と口を利く機会を得たが...
徳田秋聲 「亡鏡花君を語る」
...かなり利くらしいね...
外村繁 「落日の光景」
...客の前でそんな口を利くってことがあるか...
豊島与志雄 「悪夢」
...商売柄だけに田舎者には相応に機転の利く女房は自分が水を汲んで頻りに謝罪しながら...
長塚節 「太十と其犬」
...同時にまたあなた方の方にも或程度までは応用が利くかと思います...
夏目漱石 「無題」
...そんなに利く湯なら...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...友達と思はずば口を利くも入らぬ事と美登利少し疳にさはりて...
樋口一葉 「たけくらべ」
...あの男が利口そうな口を利くことに妙を得ているところが好きなんだ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...挨拶するでもなければ口を利くことも無いのですが...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...お関が自分に対して持って居て呉れる好意を利用しない程自分は気の廻らない人間ではない等と思って居たので十九の時家を飛び出してから此の方彼処此処と働いて歩いた家々の中では一番住みよくもあり勝手の利く落付き場所であった...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...身をも心をも損(そこな)ふべき、緩やかに利く、親譲(おやゆずり)の害毒(がいどく)のまつはれたる、740死ぬべきもの等(ら)に喜(よろこび)あれ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...「どう致しまして……」と私もやっとの思いで初めて口を利くと慌てて袂からハンカチを出して顔を拭いた...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...エタイのわからぬ人間に口を利くのは危険だと感じているかのように……...
夢野久作 「少女地獄」
...長距離電話の利く処に行っていたんじゃア入湯の気持はせぬ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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