...家人を遠ざけて口も利かない日が続きました...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...片山氏も口を利かない...
辰野隆 「浜尾新先生」
...駅へまはつて(そこまで行かないとマイナスが利かない)...
種田山頭火 「其中日記」
...じろじろと用心したような眼つきで瞻(みまも)ったきり口一つ利かないでやっぱり黙りつづけていた...
近松秋江 「うつり香」
...わたしはただの気の利かない事務家だし...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...よく利かない箸先で小皿のものをつまんだ...
豊島与志雄 「叔父」
...彼女は気は利かないが...
豊島与志雄 「潮風」
...彼自身を猶更気の利かないものに思わせるのだった...
豊島与志雄 「電車停留場」
...今では身体がほとんど利かないから...
中島敦 「斗南先生」
...それ以来山嵐はおれと口を利かない...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...だからおれは孔子だよと威張っても圧(おし)が利かない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...私が口を利かない前に...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...気の利かない犯行だったが...
久生十蘭 「悪の花束」
...手の自由が利かないので...
平出修 「逆徒」
...あとはむつつりと黙り込んで一言も口を利かないのであつた...
北條民雄 「道化芝居」
...一日まるっきり口を利かないで御飯をたべることがよくあるのよ」ふき子はお対手(あいて)兼家政婦の岡本が引込んでいる裏座敷の方を悩ましそうに見ながら訴えた...
宮本百合子 「明るい海浜」
...私はもうそうやってふてて口も利かない様な人と一緒には居られないんだからね...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...始めのうち、彼女らは、口を利かないで、互いに見合わせていた...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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