...この青道心の持つ香気と酸味とを利かすので...
薄田泣菫 「独楽園」
...海峡に睨みを利かす港が...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...従ってまたローマ字論などが幅を利かすことも出来まいし...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...少数の観念と方則が独り幅を利かすようになって来るのである...
寺田寅彦 「物質とエネルギー」
...何の気働きも機転も利かすことが出来なかった...
徳田秋声 「新世帯」
...玉代にいくらか融通を利かすことも...
徳田秋声 「縮図」
...ただ二二が四だけ幅を利かすようになったら...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...羽振りを利かすようになって...
直木三十五 「死までを語る」
...およその勘を利かす事は出来たのだが...
林芙美子 「瀑布」
...代用食なんぞが幅を利かすことになるらしい...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...このヤマユリの名は近代において普通に幅を利かすようになったものである...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...中央公論が雜誌界に幅を利かすことになる第一歩であつた...
正宗白鳥 「編集者今昔」
...序幕芝神明(しんめい)桜茶屋の場は磯部家用人岩上典蔵(いわかみてんぞう)が主家を乱さんと謀(はか)る筋を利かす...
三木竹二 「明治座評」
...ハハハ、気を利かすなあ、かう言ふ所だ...
三好十郎 「地熱」
...しかしそればかりでは下宿屋で幅を利かすことは出来ない...
森鴎外 「雁」
...若い者が幅を利かす刑事社会では...
森下雨村 「五階の窓」
...古書界で幅を利かすのは美術書類で...
山本笑月 「明治世相百話」
...鼻を利かすように...
吉川英治 「松のや露八」
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