...状況が判然としないので、何が起こっているのかわからない...
...事実を把握するためには、判然とした情報が必要だ...
...話が判然とせず、混乱してしまった...
...僕の眼光ではどうも判然とは鑑定出来ない...
芥川龍之介 「続澄江堂雑記」
...色弱者と健康者とを判然と区別することはこの方法ではなかなか困難であります...
石原忍 「色盲検査表の話」
...何でも昨夜は大變下降(さが)つたとかいふ事であつた」と物言ひの判然せぬ口許を氣にするやうに掌で撫で乍ら又言葉を切つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...塀の上の目鼻も判然としない杓文字(しゃもじ)に似た小さい顔が...
太宰治 「春の盗賊」
...判然(はっきり)したことはわかりませんが...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...「この事件における君たちのあれこれはじゅうぶん判然としている...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「自転車乗りの影」
...その辻斬の曲者(くせもの)も未だ行方が判然せず...
中里介山 「大菩薩峠」
...判然皺が現れなかつたのだ...
中原中也 「小詩論」
...判然(はっきり)断わってしまえばそれまでである...
夏目漱石 「虞美人草」
...彼は何も私に隠す必要はないと判然(はっきり)断言しました...
夏目漱石 「こころ」
...そう判然(はっきり)した答が出来ないのである...
夏目漱石 「それから」
...しまいに彼女の名がつきだと判然(わか)った時...
夏目漱石 「明暗」
...宗助より後(おく)れて京都へ着いたかを判然(はっきり)告げなかった...
夏目漱石 「門」
...「だろうた判然しない言葉だ」と主人は何事によらず...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...空罐(あきくわん)の光りまで判然(はつき)りと見えた...
林芙美子 「浮雲」
...即ち自分の姿が判然と自分の前を顕われるのを見ることが出来たのである...
牧野富太郎 「利尻山とその植物」
...頭を苅っているのは不良少年の世話だという人もいるが判然しない...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...結局それは何を意味しているのか判然しませぬ...
夢野久作 「鼻の表現」
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