...状況が判然としないので、何が起こっているのかわからない...
...事実を把握するためには、判然とした情報が必要だ...
...話が判然とせず、混乱してしまった...
...判然としない点がある...
岡田武松 「北越雪譜」
...カントが批判し脱却しようと力めた啓蒙主義の特有な合理主義・矛盾律中心主義に対する判然とした批判を意味している...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...判然と違って来た...
中谷宇吉郎 「雨を降らす話」
...ところが(A)の摸写図にもその特徴が判然と描かれていることは驚くべきことである...
中谷宇吉郎 「『雪華図説』の研究」
...うん」と判然しない返事をする...
夏目漱石 「虞美人草」
...細面(ほそおもえて)に眉毛(まみえ)の判然(はっきり)映る女である...
夏目漱石 「それから」
...書生と若旦那の区別を判然と心に呼び起さざるを得なかった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...まだ判然(はっきり)掴(つか)んでいない...
夏目漱石 「明暗」
...もう死にますと判然(はっきり)云った...
夏目漱石 「夢十夜」
...悪いものがはいつてゐることを判然(はつきり)知つた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...判然(はつきり)言へツ」昔氣質(かたぎ)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...かへつて筋が判然(はつきり)して來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...判然として対照している...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...それが果して『万葉集』のツチハリと同物であるか否か判然しない...
牧野富太郎 「植物記」
...しからばそれが果して何んの学名の樹であるのか Fagara 属の者の様でもあれど一向に判然しない...
牧野富太郎 「植物記」
...固(もと)より田と畑とを判然と区別して詠めるにもあらず...
正岡子規 「墨汁一滴」
...後ち迦葉、妙賢が王舍城に來るに逢ひ、其容貌の變れるをみて、既に破素されたと知た(Schieffiner,‘Tibetan Tales,’ 1906, p. 203)好色五人女一の三に、清十郎、女共が獅子舞見に、立去た幕の内でお夏と戯れた後ち、一同伴て姫路に歸る、「思ひなしか、はやお夏腰付き扁たくなりぬ」とあるが、五百人にもしられたら、姿で分るは知れた事、お夏は「其年十六まで、男の色好で、今も定まる縁もなし」とあるから、其時まで素女だつたか、甚だ疑はしく、腰付き扁たく成たは、幕の内での早業に疲れてか、破素された徴候か、判然せぬ...
南方熊楠 「蓮の花開く音を聽く事」
...その辺は判然せぬ...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??