...状況が判然としないので、何が起こっているのかわからない...
...事実を把握するためには、判然とした情報が必要だ...
...話が判然とせず、混乱してしまった...
...顔容(かおかたち)は判然(はっきり)今も覚えている...
泉鏡花 「縁結び」
...或はその子孫であるか判然しません...
江南文三 「佐渡が島から」
...いわばさっきまで私にはまだ判然たる殺意というものがなく...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...判然とした「人間の学」としての日本倫理にまで上昇出来なかった迄で...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...たまたま散歩するわたくしには判然しない...
永井荷風 「深川の散歩」
...前世紀の終りに判然した...
長岡半太郎 「原子核探求の思い出」
...二の矢のあたった所は判然せぬ...
夏目漱石 「虞美人草」
...二かい」「おおかたそんなところでしょう」「判然しないのか...
夏目漱石 「虞美人草」
...留まってくれるんだか、留まる方が向うの勝手なんだか、判然しないが、とにかく留まることはたしかだった...
夏目漱石 「坑夫」
...どんな顔のどんな身装(みなり)の人かは判然しないが...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...それをもっと判然(はっきり)云うとね...
夏目漱石 「明暗」
...宗助より後(おく)れて京都へ着いたかを判然(はっきり)告げなかった...
夏目漱石 「門」
...次にそれがだんだん明るくなってちょうど双眼鏡(そうがんきょう)の度を合せるように判然と眼に映じて来る...
夏目漱石 「倫敦塔」
...所在(ありか)の判然(はっきり)しないのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...判然(はつきり)返事をしろい!」娘は煉瓦積む手を止(と)めて...
ボレスラーフ、プルース 二葉亭四迷訳 「椋のミハイロ」
...そしてアカザの語原は判然とはよく分らないが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...我が心を判然と親に答える事だけは如何(いか)に内気な娘でも自(みずか)ら実行しなければなりません...
村井弦斎 「食道楽」
...どちらの気持ちでそうしていたものか判然しないのであるが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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