...状況が判然としないので、何が起こっているのかわからない...
...事実を把握するためには、判然とした情報が必要だ...
...話が判然とせず、混乱してしまった...
...然るべき口実を考えるのか――それも彼には判然しないような心もちがした...
芥川龍之介 「路上」
...とうていどこにも判然と境界を定めることができなくなる...
丘浅次郎 「境界なき差別」
...猶々些事に候へども種彦の祿高は寛政重修諸家譜にて判然候べく...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...天文研究に盡瘁した成績は文書缺損して判然しない...
長岡半太郎 「大阪といふところ」
...女はもっと判然した挨拶(あいさつ)を私から要求するように見えた...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...それから藤尾さんをくれるかくれないか判然(はっきり)談判して来るつもりです」「御前一人でやる気かね」「ええ...
夏目漱石 「虞美人草」
...誰だか判然(はっきり)しなかったが...
夏目漱石 「こころ」
...また判然(はっきり)した人でした...
夏目漱石 「こころ」
...判然と区別しにくいような話し方である...
夏目漱石 「三四郎」
...其限りがあるうちで人の眼につく様に此趣味を出すと云えば作者の嗜好(しこう)は判然として争うべき余地はない...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...判然(はつきり)した判断を下すに躊躇するが...
夏目漱石 「『煤煙』の序」
...しまいに彼女の名がつきだと判然(わか)った時...
夏目漱石 「明暗」
...まだ判然(はっきり)いたしたわけではございませんが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これ等の区別を判然とするであろう...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...そこまで判然り云へば...
林芙美子 「浮雲」
...馬鹿が判然と分る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...それは判然とは見きわめられなかった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...見えざるものが判然とかたちを現した...
山本周五郎 「夜明けの辻」
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