...(くだかけ)ほがらに鳴きぬる其初声――...
石川啄木 「閑天地」
...お寺の林の中に永いこと童の如く無心に佇みなされて郭公の初声を今か今かとお待ちになつてゐたり等した事もございました...
太宰治 「右大臣実朝」
...昨日の夜明け方にはたしかにホトトギスの初声もきいた...
種田山頭火 「其中日記」
...蛙が鳴いた、初声である、蝶々も出てきてひら/\...
種田山頭火 「其中日記」
...みん/\蝉の初声を聞いた...
種田山頭火 「松山日記」
...「政府は現下の重大なる時局に処するの道は一に挙国一致の協力によるの外なきを信じこの方針の下に組閣以来当初声明せる政綱の実現に向かって最善の努力をなし来ったのである...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...女史が生れたのは東京府庁のあった麹町(こうじまち)の山下町に初声(うぶごえ)をあげた...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...さてここに『青鞜』は初声(うぶごえ)を上げた...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...現代の日本の女性の頭脳と手によって始めて出来た『青鞜』は初声を上げた...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...児(じ)の初声(うぶごゑ)は挙(あが)りて...
福田英子 「母となる」
...児(じ)の初声(うぶこえ)は挙(あが)りて...
福田英子 「妾の半生涯」
...鶯(うぐいす)の初声(はつね)もととのわぬ背景を負ったこの人は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...母の胎を出(い)でて清く勇ましき初声(うぶごゑ)を揚ぐる児(こ)...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...しかし児供(こども)が胎(たい)を出(い)でて初声(うぶごえ)を挙げるのを聞くと...
与謝野晶子 「産屋物語」
...ぎやつと初声を揚げた時に...
與謝野寛 「蓬生」
...ただの嬰児(あかご)の初声(うぶごえ)ではない...
吉川英治 「親鸞」
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